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Voodoo is religion for gamers. why don't you p[r|l]ay with me? |
June 14th,1998 - 12:29 |
下にもちょいと書きましたが、今のあちきの生活は相当に偏っているというか、Voodoo(3Dfx)(*1)を中心に回っているというか、とにかく凄いことになっています。この Voodooってのは、ゲーム用の3Dアクセラレータカードで、メリケン用の3Dゲームの多くはこれに対応しています。Direct3D(*2)対応の3Dアクセラレータもたくさん出ているし、Direct3D対応のゲームもそこそこ出ていますが、ハッキリ言って他の3Dアクセラレータは全然目ではありません。当然のことながら Voodooは Direct3Dにも対応していますし、最近は OpenGLにも対応していて、ベータ版ですがドライバも配布され始めました。また、面白いことにゲームデベロッパの多くは、「Voodooの Direct3Dで表示されるグラフィックが、このゲームの本当の姿です。他のボードでちゃんと表示されなくても、それは保証外よ(^_^;」と最初からウタっているところが多く、先日発売された M$の "Outwars"も、(Direct3Dのくせに) Voodoo専用をウタってます。"Tomb Raider 2"(トゥームレイダー2) も、完全に Direct3Dゲームなのに、雑誌などでは 3Dfx専用と書かれていたりします。
Voodoo(CreativeLabs. 3D Blaster Voodoo2 12MB)を買ってからというもの、PS、SSのソフトは全く買う気になれず、火すら付けていません(N64は「ウッチャンナンチャンの電撃イライラ棒」を 900円で買った時に一回だけ火を入れた)。
絵の凄さは PSや SSなんて足元にも及びません(近日中にスクリーンショットを掲載予定)。まぁ、価格がおおよそ PS2台分(\34,800〜 \38,000前後)なだけに、実際、凄くないと困るわけですが...(^_^;。でも、対応ゲームの面白さは、日本のソレより遥かに私好みです(つーか、日本にはあちきの大好物の3Dシューティング−いわゆる Doom系が全然ない)。Voodooユーザになってから、およそ3ヶ月くらいしか経っていませんが、もう完全に元を取った気分です(^_^)。
*1 Voodoo, 3Dfx
Voodooとは、3Dfx Interactive社の作った3Dゲーム専用チップ、またはこのチップが載った3Dアクセラレータカード(以下カード)の総称を指す。3Dfx社はこれしかプロダクトがない(知られていない)ため、書物や会話中に "3Dfx"という単語が出てきたとき、それは会社の方ではなく、Voodooの方を指すことが多い。また、3Dfx社は Voodooチップ(またはカードの仕様)を提供するだけで、製品としての Voodooカードは他のビデオカードメーカなどが製造している。Voodooを世に知らしめたのは Diamond Multimedia社の "Monster 3D" で、米国でのこのカードの躍進により3Dゲームといえば "M3D"というのが当たり前になっていった。日本ではカノープスの "Pure3D"に根強い人気があり、「かのぷーの Pure3D」として知られ、愛用者が多い(当初は米国のみでの販売だったが、逆輸入する人が多かったのか、後に日本でも発売するようになった)。日本では他に I/Oデータの "GA-RUSH"などがある。
Voodooチップは、現在のところ3種類あり、それらは Voodoo Graphics, Voodoo Rush, Voodoo2と呼ばれる。Voodoo Graphics(以下 Graphics)は純粋に3Dの機能しかないため、他の2Dカードを必要とするが、Voodoo Rush(以下 Rush)は2Dを表示するための機構を持つため、1枚のカード−1本の PCIバスで済む。性能は基本的には同一であるが、Rushの方が劣ったり、ソフトによっては問題が発生するという報告が多々出されている。Voodoo2は Graphicsの後継チップで、Graphics/Rushと比較して、約2〜3倍の性能的パフォーマンスがある。Voodoo2を載せたカードとして最初に登場したのが、CreativeLabs.の 3D Blaster Voodoo2で、追って先の覇者、Diamondの Monster 3D IIが登場した。Graphics/Rushもそうなのだが、同一のチップであれば、メーカーによるカードの機能的・性能的な差は殆どない(ビデオ出力機能を持ったものもあるが、描画速度や描画品質という面においては、どれもほぼ互角である。唯一、Pure3Dが独自ドライバーなため、若干速いという報告が出されている)。
Voodoo2には Graphicsや Rushにはない面白い機能を持っていて、同じカードを2枚指すことによって、なんと速度が約2倍になる(あるいは高解像度でも全く速度が落ちない)。これは "ScanLine Interleaving(SLI)"という機能で、画像の偶数ラインと奇数ラインの描画を2枚のボードに負荷分散させることにより実現している(ただし対応ソフトでないと本当の実力は出せない)。
3Dfx社の VoodooはPCの3Dゲーム業界ではデファクトスタンダードであり、NECの PowerVRは足元にも及んでいない。SEGAの次世代プラットフォーム、"Dreamcast" が WindowsCE+PowerVR2(PCX2)+DirectXを採用するが、これが今後、PC−3Dゲーム業界にどのような影響を及ぼすのか、興味津々といったところだ。
*2 Direct3D, OpenGL, 3Dfx Glideなどの APIと Voodoo
Direct3Dとは Micro$oftが開発した3D画像を表示するための API(プログラムに必要な口)であり、ゲーム用 APIの統合名称、DirectXの中核を成す重要なコンポーネントである。Direct3D(以下 D3D)は、巷の主要な3Dアクセラレータカード(以下カード)が対応している一般的な APIである。3D画像を表示するための APIとしては、他に SGIの OpenGLがあり、これは Windowsという閉じたプラットフォームに限定されない、高機能かつ汎用的な APIとして、グラフィックワークステーションとして使われている UNIXや WindowsNT用の3Dレンダリングソフトの開発で主に利用されている。通常、カードのドライバが、これらの APIを解釈して、カードに描画させる。Voodooは、これらの APIの他に Voodoo専用の API、3Dfx Glide(グライドと発音、以下 Glide)を用意している。
カードが、これらの APIに対応しているということは、ソフトウェアでレンダリングするよりも「高速に」「美しく」表示することができるということだ。しかし、幾ら同じ APIに対応しているとはいえ、カードによって表示される画像は微妙に、というか相当に違う。これは、そのカードが APIの用意している機能(ギザギザをなくすとか霧を掛けるといったレンダリングの諸機能)の全てに対応していない、またはカードによって機能に差があるためである(特に D3Dは、こういったレンダリングの諸機能を「オプション扱い」とし、これら全てのオプションに対応していなくても、D3D対応としても良いとしている)。
また、カードによっては(ドライバのバグとあいまって)描写速度を上げるとテクスチャの抜けや描画欠けといった現象が起きることもあり、物によっては非常に見苦しい(太陽が黒い立方体になったりする)。
Voodooは D3Dの多くの(ほとんどの?)機能に対応している上に、高速に描画することに長けているため、他の「D3D専用カード」よりも遥かに画質が良く、また非常に(異様に)速い。また、専用APIの Glideでは(D3Dでも速いのに)更に高速に、更に凝った画像を表示することが可能となる(D3Dは多くのハードに対応するために APIとして抽象度が高くなるため、これは当然のことではあるが)。
ただし、Voodooには強力な欠点もあって、基本的にはゲーム専用のカードなので、「フルスクリーンで表示」することが前提になっている。つまり、ウインドウ上での表示は(出来ないことはないが)不得手である。まさに、「ゲーマーのためのゲーム専用3Dアクセラレータカード」なのだ。
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