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#63 / July, 1999
掲示板
 
 2 hot ↑
July 19th ,1999 - 4:57 ↓


下のアーティクルで取り上げた「STAR WARS エピソード1」を観に行く前日、「エピソード1はどうせ混んでいるだろう」という予測の中、他の映画を観に劇場に足を運んだんだけど、まぁ、そのなんつーか、「どっちがオススメ?」と言われれば、間違いなくコッチの映画を推すね。 オレ的にはコッチの映画の方が全然興奮した。それが、サミュエル・L・ジャクソンとケビン・スペイシーの2大俳優が知力を武器に激突する映画、交渉人だ。

原題は "The Negotiator"。似たような名前の映画が多いんで、配給会社もタイトル付けるのに苦労するね(笑)。


交渉人とは、人質のいる事件において、犯人を説得し、宥め賺し、人質を傷つけないように犯人に行動させる「交渉」のエキスパート。ダニー・ローマン(サミュエル・L・ジャクソン)はシカゴ警察で最も腕の立つ天才的な人質交渉人。ところが、ある晩に彼の相棒から警察内部で起きている横領事件の実体を聞かされる。ローマンがこの事件を追おうとした矢先に相棒は何者かの手によって殺され、更にローマンには横領事件と相棒殺しの嫌疑が掛けられてしまった。しかも状況証拠は全てローマンが犯人であることを物語っている。彼はハメられたのだ。そこで彼は驚くべき行動を取る。何と、横領事件の容疑者と思われる人物を人質に取り、ビルに立てこもったのだ。そして、彼はもう一人の天才的な交渉人、クリス・セイビアン(ケビン・スペイシー)を呼べと要求するのだった...。


うむむ、凄いよ、この映画は。ドイツもコイツも気持ち悪いくらいにピタリとハマっているキャスティング、息をのむシナリオ、絶妙なセリフ、舞台設定、そして驚きのエンディング。

ジャクソン vs スペイシーの息をも付かせぬ知力戦で発せられる熱量は、エピソード1のライトセーバー戦よりも数段高い。劇中はとにかくずっと身を乗り出して観てたね。眠気を誘うエピソード1とは対照的だ(苦笑)。一見、ムチャとも思われるが実は計算して行動するローマン。相手を牽制しつつ、クールに、しかし穏便に事件を解決しようと努めるセイビアン。くーっ、カッチョ良い。久しぶりにググッっとくる男どもの熱いドラマ、ここに極まれりって感じだ。


今が観に行くチャンスだ!「エピソード1」が見限られて「交渉人」に人が雪崩れ込んでいない、今が!(笑)
 
 
 looks like... ↑
July 19th ,1999 - 2:37 ↓


つーことで観てきました > STAR WARS エピソード1

うーむ、内容は期待通りというか、予想通りというか、まぁ、そのアレでした(苦笑)。ホントはこの予想を裏切って欲しかったのだが。。。 確かに、絵と音は凄いんだけどねぇ。でも、結局はそれだけって感じ。大体に置いて、「ターミネーター2」からこの先、もう何を見せられても驚かねぇ体質になっちゃってるからなぁ。
クワイ=ガン・ジン&オビ=ワン・ケノービ vs ダースモールのライトセーバーのバトルは確かにアツイけど、子ルーク・スカイウォーカー vs 父アナキン・スカイウォーカー(ダースベイダー)の運命的な、決して避けて通れない悲運な戦いというワケでもなく、とりあえず敵だから戦っているという装いだし、それにやっぱ2対1って卑怯だろ > 正義のハズのジェダイ(笑)。

アナキンのポッドレースの存在も意味不明だし、クイーン・アミダラの能面のようなキャラも、ナタリー・ポートマンが「レオン」で魅せた不可思議な艶っぽさの微塵も感じさせずガッカリ。クワイ=ガン演じるリーアム・ニーソンはカッチョ良かったが、ベン役のユアン・マクレガーは何か場違いのような...と言うか、ジェダイ評議会にちょっとだけ顔を出したサミュエル・L・ジャクソンと同じく、使い方が勿体ないとしか言いようがない。ジャージャー・ビンクスは無意味にウルサイし、グンガン族のドロイドとの戦いは「ジェダイの復讐」の最後のイウォーク族の帝国軍との戦いと同じ雰囲気だし...。グンガン人がいくら沢山出てこようと、「スターシップ・トゥルーパーズ」のムシの大群を観た後では大したこともないし。

そういえば、アメリカや日本でもそうだけど、この映画を熱狂的に迎えた方々って、映画を観終わった後でも、始まりと同じように興奮していたのかどうか、スッゲー気になる(笑)。


ところで、この新シリーズって、何かあの映画の筋に似ていると思うんだが、どうだろ?

汚れを知らぬかのように見えるけど、分かる人には分かられてしまって、抹殺を試みられる幼年期のパート1。
己の正体を知り、苦悩し、呪い、そして自覚し、自らの力を開花させていく少年期のパート2。
自分の力を最大限に利用し、悪の道に染まっていく青年期のパート3。


そう、アレだ。新シリーズはアノ映画と同じ筋なのだ、オーメンと(^_^;。
 
 
 another new hope ↑
July 14th ,1999 - 1:14 ↓


STAR WARS エピソード1が遂に公開されたけど、みんな、観に行った? オレはまだなんだけど、どーもあんまり「観たい」という気が起きないんだよね。いや、確かに必ず「観るべき」一本なんだけど、ある種、スクウェアの FFシリーズと一緒で、なんか義務感みたいな感じ。これまでのシリーズも観たから、新しいシリーズも観なきゃっていう程度の衝動。


ま、そう思っちゃう理由があるんだけど。


一つはエピソード1が始まる前に、過去(シリーズから言えば「未来」にあたるけどエピソード4〜6)のシリーズを一通り見直したんだけど、確かに世界観も凄いし、壮大なことは壮大だ。...なんだけど、どことなくチープな点というのは、どのシリーズを通しても否めないんだよね。抜けがあるというか何というか。いくらルーカスが「デジタルはスゲーぞ」といって、エピソード4から6までの「特別編」を仕上げても、絶対に拭えない「安っぽさ」というのがあるワケで、ま、それは STAR WARSの良い点でもあり、悪い点でもあるわけなんだな、コレが。

とは言え、4から6までは別にチープでも全然良い。だって、オレらはガキの頃にそれ観て育ったワケだから、あらかじめチープなのは脳髄の奥底までインプリンティングされている。そして、そんなチープな映画を(色々なオトナの知識やら常識がイヤでも備わっちまった)今も楽しめるのは、その当時の興奮が網膜の裏側で適当に蘇ってくれるからだ。きっと、オレらより若い世代の(STAR WARSを知らない)連中が4から6を観ても、「何コレ?」と言って終わっちゃうのがオチだろう − 今の小学生がDQ1に感動を覚えないのと一緒だ。

話を元に戻すが、ところが今回のエピソードは古い時代の話とは言え、STAR WARSの「新作」であり、否が応でも期待は高まる。だけど、今回の作品もこれまでのシリーズと同様に「チープ」だったら、その時の喪失感は期待した分だけ傷にしかならない(「チープ」ってのは必ずしも絵的にではないぞ)。それが心配なのだ − つまり観るのが恐いんだ。自分が STAR WARSに抱いている期待感が、ルーカスの手によってブチ壊されるのかも知れないから。


も一つ。ホントはこっちの理由の方が大きいのだが、今、オレの中で凄まじい勢いで膨れ上がり続けているチョー期待の映画がある。日本ではこの秋に公開される、キアヌの新作 "THE MATRIX" だ。 いや、コレは期待も期待、大期待。イヤ、なんかオレの中の何かがビビッと来たね、激久しぶりに。「うわぁ、観てぇ〜〜〜!!!」カケル100、みたいな(^^;。

STAR WARSの新作は「新作」なクセにその楽しみ方はどちらかと言えば(オレにとっては)ノスタルジックな面を楽しむという色彩が強いワケだが、THE MATRIXは作品的に完全な新作で、サイバーパンクなクセして、根底に「クンフー」があるという異色の作品で、新しい世界を堪能するという意味では、映画の見方は(エピソード1とは逆に)前向きだ。映像感覚も、デジタルづいているエピソード1よりも、全然先を行っている気がする(つーか未来の方向がそもそも違うんだけどね;エピソード1から時代を遡っても THE MATRIXにはたどり着かないし、同じように THE MATRIXの未来がエピソード1の世界に繋がるとも思えない)。


つーことでオレのアタマは、ほんの少し先の「エピソード1を観る」というよりも、さらにちょっと先の「秋に公開予定の THE MATRIXを観る」という方に、重心がいっちゃってたりする。


もっとも、エピソード1を観た後に、このアーティクルを全面否定するような感想を抱いちゃったり何かしたりして(^_^;。



業務連絡:最近はムチャクチャ忙しいので、あんまり更新出来ません。スンませんです、ハイ。
 
 
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