what's talking about? / むらたけんonline
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#59 / March, 1999
 
 evolution ↑
March 29th ,1999 - 22:23 ↓


全米で Word97(Word2000)の新種のマクロウイルスが猛威を振るっている。


"Melissa(メリッサ)"と呼ばれるこの新種のマクロウイルスは、Outlookと連携するかなり高度なウイルスだ。詳細は下記リンク先に譲るが、このマクロウイルスはメールの添付ファイルとして張り付く Wordファイルだ。なんでも、この Wordファイルにはアダルト系の情報が書かれているらしい。で、鼻の下を伸ばして(あるいは何も知らずに)これを開くと、Outlookのアドレス帳の先頭 50人(あるいは全員)のメールアドレスに勝手に「自分自身」を添付してメールする。繁殖力がかなり強烈なため、メールサーバにムチャクチャな負荷を与えてダウンさせる力を持つ。M$もこのマクロウイルスにやられ、一時、メールサーバを停止する措置を講じた。Intelなんかもボコボコにやられたらしい。


まぁ、ここでいつものことなら、

「M$の素晴らしい製品は、性的興奮を刺激する情報を全世界にバラまく能力をマクロに付与することにより、先進諸国が抱える『少子化問題』を解決するために貢献したとして、後世の歴史家の胸に永久に刻まれるであろう。」

というような話を展開するのだが、実は今回は全く別の感想を持った。


基本的に Wordは懲りているので、私自身は今現在はそんなに深い使い方をしていない。エディタやメールで済ませられればそれで済ますし、Wordを使う前にワードパッド(write.exe)で書けるかどうか試してみる。それでもこなせないような複雑な文章が登場して、初めて Wordを使うといった感じだ(会社がこれしかダメと言っているので、Word以外の選択肢はない)。もちろん、重い使い方をすると落ちると私の脳髄が忠告するので、高負荷な文章は書かない。よって、私の Wordの経験値は基本的には Word6で止まっている。

そんな訳で、私は最新の Wordがどれだけの機能を持っているかということを探求したことがない。だから、今回のウイルス騒ぎを聞いて、

へー、Wordって、そんなことまで出来るようになったのか。

と、素直に感動してしまったオレって一体?


[参考]
急速に広まる電子メールウィルス / CNET Briefs Tech News
http://cnet.sphere.ne.jp/ News/ Sokuhou/ 990327-11.html
伝染力の強いウィルスが企業の e-mail を破壊 / 最新テクノロジーニュース / Tom's Hardware Guide
http://tom.g-micro.co.jp/ technews/ technews-990328.html
マクロウイルス「Melissa」の猛威,米大企業に深刻な打撃 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9903/ 27/ melissa.html
FBI,Melissaウイルスについて警告 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9903/ 29/ b_0328_01.html
Melissaウイルス,週末もさらに繁殖 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9903/ 29/ b_0328_03.html
 
 
info a fish bone @ deep throat ↑
March 28th ,1999 - 6:02 ↓


1年以上(異常?)、放って置かれた [about]のページを、やっと作りました。まぁ、まだ暫定版的なところを抜け出せていませんが、「このサイトって?」という疑問をお持ちの方は一度覗いてみて下さい。多分、謎は深まります。

とりあえず、これで喉に刺さっていた魚の骨が全部取れました。
 
 
 a incident with indifference ↑
March 26th ,1999 - 3:34 ↓


NATOによるユーゴの空爆が遂に始まった。ユーゴのミロセビッチ大統領が和平交渉に合意をしなかったというのが、その理由らしい。アメリカの強面(← 物理的な意味でも)オルブライト国務長官の努力も虚しく、結局、いつものアメリカ主導による人道的な空爆がここでも実施されることになった。交渉終了日にギリギリに合意に達した 95年のボスニア和平の夢は、結局再び実ることはなかったわけだ。


これまで、ユーゴ空爆に対する抑止力、とりわけセルビア人への攻撃に対する抑止力はロシアの存在が大きかった。しかし、現状を見れば分かる通り、ロシアは過去の威光にしがみつく愚かな政治家が議会を蹂躙する国、飲んだくれの大統領が気分次第で側近の首を平気で跳ね落とす国へと成り下がった。

ロシアで一番怖いのは、核のボタンを握った不能な政治家どもではない。老朽化していつ吹き飛ぶとも分からない未整備の核弾頭そのものや、そんな場所から最終兵器の入手方法を伺い知るテロリストの方だ。

徴税力皆無のロシアという国の議会が、一体どうやって運営されているのかは、世界中のアナリストたちの七不思議の一つと言われている。


つまり、アメリカを中心とする西側諸国は、東であるロシアの動向を完全に無視出来る立場になってしまったのだ。この3月にハンガリーとチェコ、ポーランドが NATOに加盟したことで、この世に存在するイデオロギーは遂に「西」と「それ以外」ということが決定的となった。

これにより、アメリカは「西」の理論 − 大統領の支持率向上や景気拡大、スキャンダル隠し、世論の「酷い!可哀相!」という声 − により内政干渉が可能となった。イラク攻撃やユーゴ空爆はその典型と言えよう。

現在、アメリカ議会では北朝鮮に対する対応が甘すぎるとして、強硬論が横行している。次に「西」の理論により火蓋が切って落とされるのは、案外、我々のすぐ近くかも知れない。


ユーゴは決して対岸の火事などではないのだ。
 
 
 make desperate efforts ↑
March 26th ,1999 - 2:29 ↓


北朝鮮からの宣戦布告とも取れるミサイル攻撃を「遺憾である」という一言で片づけた日本へ、北朝鮮から来たと見られる謎の船が日本の領海を犯し、海上自衛隊が出動するという事件が発生した。実は、北朝鮮から秘密裏に亡命を希望していた彼らは、日本のこの「対応」に慌てふためき、単に全速力で逃げ帰っていっただけ...なのかも知れない。ここまで公になってしまっては、簡単に「さらわれて」「連れていかれる」ことが可能な国で、亡命者として生存することは難しいからだ。それはさておき、ここで問題にしたいのは北朝鮮のことではない

野呂田防衛庁長官が海上自衛隊の武器使用に対し「断固たる決意を内外に示したことは大きな抑止力になる」と語ったとき、こんな連中に国を任せてはおけないと、被選挙権を行使しようと心に決めた有権者は数知れない。高々、2隻の漁船を取り逃がすような国に、一体どんな「抑止力」があるのだろうか? 漁船を取り逃がした海上自衛隊が無能なのか? それとも我々が選んだ政治家が不能なのか? それはさておき、ここで問題にしたいのは自衛隊でも政治家のことでもない


ここで問題なのは、30ノットの漁船に、哨戒機である飛行機が負けてしまうという事実だ。 死にものぐるいで逃げ去ろうとするその姿を眼下に捉えて、「このまま逃げ去ってしまうと思った」と哨戒機の乗組員に言わしめた(そして事実、見事に逃げ切った)漁船の凄さって一体? うーむ、この目で直に見てみたいと思うのはオレだけか?
 
 
 awakening ↑
March 23rd ,1999 - 3:28 ↓


長い長い白昼夢から、やっと目覚めた気分だ。

ここ一月近く、会社から帰ってきてはPSに灯をともし、ベッドに入るその瞬間まで、パッドを片手に笑い、涙した日々が続いていた。こんなに一つにゲームにハマったのは久しぶりだ。まだ、希に禁断症状に襲われることがあるが、とりあえず「ウンジャマ・ラミー」で精神状態を安定させる術を覚えた。しばらくはコイツで己の脳髄を騙くらかせることが出来るだろう。


つーことで...。


すいません、長いことお休みしていました(^_^;。別に遠方島流しの刑に処されていたとかではなく、たま〜にこういう現象が発生したりするので、巡回に入れてくださっている方には申し訳ないです。

全面復帰...はまだ難しいかも知れませんが、徐々に復帰していこうと思ってますんで、たまに見に来てやってください。よろしく〜。


# 上のゲームについては、そのうち [features] で取り上げようと思っています(^_^;。
 
 
 rest in peace ↑
March 9th ,1999 - 2:13 ↓


映画人に取っては、実に悲しい出来事が続くモノだ。

偉大なる映画人、スタンリー・キューブリック監督がロンドンの現地時間で7日に死去された。70歳だった。死因は今のところ不明。

キューブリック監督に様々な想いを起こす映画愛好者は多いだろう。作品、映像スタイル、徹底した秘密主義と、謎に包まれた人となり。

しかし、彼のその寡黙な精神世界は、全て映像と化して、我々の脳天を直撃した。

核戦争を軽妙かつ不気味に扱った「博士の異常な愛情(ドクター・ストレンジラブ)」、伝説のコンピュータ HALを生み出した「2001年宇宙の旅」、強烈な暴力に彩られた「時計じかけのオレンジ」、誰にでも潜む狂気を爆発させた「シャイニング」、戦争に内包する異常な緊張感を漲らせた「フルメタル・ジャケット」。

1作1作は、方向の全く異なる題材を扱ったにも関わらず、出てくる作品は紛れもない「キューブリック作品」。絶対に他の人には撮れない独特の世界を醸し出す監督の、何たる少ないことか。人類は、その貴重な逸材を、また一人、失ってしまったのだ。

人気俳優、トム・クルーズ、ニコール・キッドマン夫妻を1年近く拘束して、やっと完成にこぎ着けた「アイズ・ワイド・シャット」の公開が待たれる(日本では8月公開予定)。


ここに謹んで、ご冥福をお祈りする。


[参考]
キューブリック監督死去 / Yahoo! Japan
http://news.yahoo.co.jp/ Full_Coverage/ Stanley_Kubrick/
 
 
 uncultured land ↑
March 9th ,1999 - 2:10 ↓


中村正三郎法務大臣が辞任した。米国の人気ムキムキ・マッチョ俳優、アーノルド・シュワルツェネッガー氏の入国書類を私的に保管していたからだという。この一件は、先進諸国の中でも、日本という国が精神的に遅れているということを証明する、象徴的な出来事として世界の目には捉えられた。

国民の血税を酒池肉林を謳歌するために利用する権限を有するはずの永田町の連中にとって、未だに「男色」は政治的にタブーだったのだ。

彼のこのカミングアウト的行動と、その周辺の政治的対応が浮き彫りにしたのは、永田町は未だに性解放が進んでいないという事実だ。「あいつはムキムキマッチョが好き」という評判が立っただけで政治生命を断たれる世界なのだ。

「あっ」という間に決まったバイアグラの承認や、女性解放運動を象徴していたピルの解禁が6年の歳月を掛けてやっと決まった矢先だけに、今後の永田町の対応が注目される。


[参考]
中村法相が引責辞任 / Yahoo! Japan
http://news.yahoo.co.jp/ Full_Coverage/ Shozaburo_Nakamura/
 
 
 it's not dreams ↑
March 5th ,1999 - 4:10 (updated 13:14) ↓


(続き)PSX2 − PlayStation2(仮名)のスペックの詳細が報じられるに連れ、コイツがどれだけトンでもないバケモノマシンなのかということが徐々に明らかになってきた。ソニーが本気になると、任天堂も SEGAも、単なる「玩具メーカー」に成り下がる。ゲーム製作に関するノウハウはともかく、ハードウェアに関してはソニーの方が十歩も二十歩も上手だったのだ。


圧倒的なデモに静まり返った次世代プレイステーション発表会 / 後藤弘茂のWeekly海外ニュース / PC Watch
http://www.watch.impress.co.jp/ pc/ docs/ article/ 990304/ kaigai01.htm
「次世代プレイステーション」の基本仕様を公開 国内発売はこの冬を予定 / PC Watch
http://www.watch.impress.co.jp/ pc/ docs/ article/ 990302/ play.htm
究極のバーチャルワールドを作り出すPlayStation2チップ(?)がISSCCで登場 / 後藤弘茂のWeekly海外ニュース / PC Watch
http://www.watch.impress.co.jp/ pc/ docs/ article/ 990222/ kaigai01.htm


DCの「敗北」はDCが出る前から決まっていた。ソニーはコンピュータ・エンターテイメント、コンピュータ・アミューズメントの市場の「オイシさ」をPSで思う存分に味わってしまった。PSが登場したのは 1995年(1994年末)だが、1998年にはソニーグループ全体の売り上げの内、10%を占めるまでに至った。その額、実に 7,000億円。


ソニーは本気になったのだ。


「こんな価格では採算が取れない」と言われた当時のPSですら、かなりのスペックを誇っていた。しかし、当時のソニーグループ内でのSCEIの評価は惨憺たるモノだった。ソニーは過去にMSXというホビー向けコンピュータで手痛い目に遭っている。その轍を踏むのか?と。

しかし、ソニーという会社は昔から、独自のモノを己で作り出しては、その新しく生まれた市場で荒稼ぎをするというのが、そのビジネス・スタイルとなっている。ウォークマンしかり、βしかり、CDしかり、MDしかり、Hi8しかり。。。失敗も多いが、成功した時の彼らの強みも、また多い。

彼らは世界にも通用する、世界が信用し採用する、日本で唯一のプラットフォーム・ビルダーなのだ。

今回の PSX2は風の噂では $250程度だと言われている。ホントかどうかは分からない。このスペックでこの価格だったら、はっきり言って採算は取れないどころか売る度にバランスシートの右側が赤く染まっていくに違いない。しかし、それは最初のウチだけだということは、PSの経験で折り込み済みだ。後になれば、スケールメリットやライセンスビジネスでいくらでも挽回が可能なのだ。そしてこのお化けプラットフォームが成功しないワケがないと思うにつれ、このウソのような狂った価格設定も、あながち否定出来ない(上のリンクを読めば分かるが、石の集積度は先に登場した Pentium IIIより高いにも関わらず、PSX2というオールパッケージでも、今の Pentium IIよりもヘタをすれば安いのだ)。

(13:14更新)価格的には $250〜$500という話が飛び交っているようだ。でも、$500というのは個人的には無いような気がする。ソニーは明らかにこのマシンをマニアのオモチャではなく、テレビやビデオに次ぐ一般ユースの情報端末としてターゲッティングしている。だから、少なくとも最初の価格設定は戦略的に当時のPS程度に押さえてくるはずだ。とすると、やはり $250という説が有力に思えるのだ。


しかし、このスペックは俄には信じられない...。それとも、実は、これは優秀な役者たちによって語られた白昼夢だったか?


そういえば、3.5インチFDをどこかのおバカな発明家が発明したと信じてる人が結構多いが、それは大きな間違いである。3.5インチFDはソニーの「シリーズ35」というアメリカ向けの英文ワープロ用の記録メディアとしてソニーが生み出した規格なのだ。かのトンでる発明家が持っている「特許(発明ではない)」の本当の数を知ったら、彼が吹聴している「発明」の数とのギャップにより、彼の頭の素晴らしさを再び伺い知ることが出来るはずだ。
 
 
 a false report ↑
March 5th ,1999 - 2:26 ↓


夜中の1時半に会社から帰ってきて、メシを食いながら BBCのニュースを見ていたら、IBMと Dellが合併するというトンでもないニュースが飛び込んできた。

あんまりにも驚いたので、早速 IBMと Dellのサイトを調べてみると、どうも合併ではなくて提携らしい。


ちっ、誤報か...(この場合は誤訳だが)。


日本語ではいち早く PC Watchがこれを報じていて、内容を確認したが、やはり単なる(ではない規模なのだが)提携で間違いないだろう。IBMと Dellが2兆円規模の技術提携をすると発表した。


米IBMと米Dellが2兆円規模の技術提携 / PC Watch http://www.watch.impress.co.jp/ pc/ docs/ article/ 990304/ ibm_dell.htm


うーむ、買収とかなら株価とか市場価値や資産で何とか時価金額が出るというのは分かるのだが、「技術提携」で「2兆円規模」って、一体どうやって算出しているんだろ? 不思議だ。
 
 
 representative war ↑
March 3rd ,1999 - 2:20 ↓


PlayStationの後継機(とりあえず PSX2と呼ぶ)が、遂に発表された。3Dゲーマーがヨダレを垂らして涙するようなトンでもないスペックだ。


これが次期PSだ!仕様一覧表を紹介 / GameSpot / ZDNet
http://www.zdnet.co.jp/ gamespot/ news/ 9903/ 02/ news04.html


まぁ、スペックそのものも非常に面白いのだが、今回、もっと興味をそそられる事実も同時に発表された。なんと、PSX2の開発環境は Linuxなのだ!


SCEIがついに新ハード発表 CPUは300MHzに変更! / GameSpot / ZDNet
http://www.zdnet.co.jp/ gamespot/ news/ 9903/ 02/ news01.html


うーむ、SCEは明らかに SEGAの DreamCastに対抗する手段として、Linuxを選んだに違いない。世の流れは Linuxに傾斜しようとしている。まさかまさかこんな所でも、


Windows vs Linux
DreamCast PSX2


の光景が見られるとは思わなんだ。DirectXでデベロッパーに有利な DCと、未知数だが可能性の大きな PSX2。勝負の行方は如何に?


# PSX2の 3DAPIは OpenGL(まさか Mesa?)なのかな?
 
 
 hillary doctrine ↑
March 2nd ,1999 - 21:05 ↓


ヒラリー・ドクトリン【Hillary Doctrine】[名・死語] (1)社会的に地位のある夫をコントロールし、自らの社会的欲求を満足させる行動様式、行動指針。(2)無能な男を有能な男のように仕立て上げた後で、一気に立場を逆転させ、より自分の地位を向上させる手法。(3)引き立て役。▽「その人って、あなたの〜?」
William(Bill) J. Clinton{1946‐;米国第42代大統領(1992‐2000)}のファーストレディー(現在のファーストジェントルマンの立場)、Hillary Rodham Clintonに誘発されて発生したフェミニズム運動。女男の社会的地位が逆転する間接的なきっかけとなった。→ クリントン・マジック


ファーストレディー、ヒラリー・ロダム・クリントンが自ら政界に進出するという機運が高まっている。

ご存じの通り、ヒラリーは現アメリカ大統領、ビル・クリントンの奥さんではあるが、あくまで「大統領の」奥さんという立場でしかなく、それは、すなわち国民の審判を受けていないということを意味する。 しかし、米国におけるヒラリーの人気は非常に高い(一説では旦那よりも高い)。国民の無関心を背景に、ビルが弾劾裁判で共和党に勝てたのも、ヒラリーの人気の高さによるものとも一部ではささやかれている。

よくよく見てみると、クリントンの現在の支持率の高さは、クリントン本人の政策とはあまり関係がない。

現在のアメリカのテクノロジーの復興は、政治的な面では以前からゴア副大統領の範疇だし、今の熱狂的な経済も FRBのアラン・グリーンスパンの「神の一言」や、ロバート・ルービン財務長官やローレンス・サマーズ財務副長官の動向の方が、クリントンの一言よりも強い影響力を持つ(つーか、市場はクリントンを見ていない − その証拠に弾劾裁判で株価が下がることはほとんど無かった)。国外の面倒な問題はオルブライト国務長官が引き受けていて、クリントンの出る幕はテレビで国民に向かって結果を伝える瞬間だけだ。

まぁ、最終的にゴー or ノーゴーを出すのはクリントンの権限なわけだが、まぁ、彼らがゴーといえば、それはすなわちクリントンにとってもゴーなのだ。彼がノーゴーを言うのは、彼の女性問題で自分の弁護をどうするかという時に限られる。

クリントン自体の人気もヒラリーに支えられている面が異常に強い。民主党の立候補者が、女性関係で弾劾裁判に揺れるクリントンではなく、ヒラリーに応援を頼むのも無理はない。

確かにクリントンという人間は人を引きつける能力はかなり長けている。TBSのクリントン公開討論番組(あれはここ最近の番組ではピカイチだ)を見ても、彼のアメリカでの支持率が高いのも、あながち嘘ではないなというのもうなずける。


筑紫哲也 NEWS23
クリントンスペシャル−大統領があなたと直接対話
http://www.tbs.co.jp/ uspresident/ index-j.html


歴史がクリントンにどういう裁定を下すのかは想像に難くない。アメリカはこの世の春を謳歌しているのに、世界の長ともいえる存在の威光はかつて無いほどまでに低下した。これでは周りで働く側近は浮かばれない(実際に何人もの側近が様々な理由をつけて辞任している)。

ヒラリーの(真の意味での)政界入りは、バカな男どもが牛耳るマヌケな世界に新風を巻き込む上で、非常に重要な側面を持つ。ホワイトゲート事件などで過去に問題もあったが、彼女がアメリカ初の女性大統領になる日も、そう遠くはない。


本質的に、男は女の尻に敷かれるように出来ているのだ。
 
 
 gates, my love ↑
March 2nd ,1999 - 20:55 ↓


このページでも度々ネタとして取り上げている外崎則夫さん運営の人気ページ「がんばれ!! ゲイツ君」の第97回 "Apple in EXPO" にて面白い企画を発見した。


題して「ゲイツの句会」。


要するにゲイツ君やその近辺を和歌や俳句にしてみんなで楽しもうという企画だ。何とも心憎い催し物ではないか。ということで無謀にも投稿してみた。


がんばれ!! ゲイツ君 / 外崎則夫
http://www.asahi-net.or.jp/ ~fv6n-tnsk/ gates/


やはりというか、何というか、M$賛辞の雨霰であった。この素晴らしい会社に対する多くの人々の惜しみない愛情表現には、いつもながら感動を抜きには語れない。一体、どうやったらこのような愛される会社になれるのか? 我々は常に深い洞察力を持って探求しなければならない。

このページは独特の語り口調と、ユーモア溢れる暖かい文調にも関わらず、非常に毒を持っている内容を取り上げた、実に恐ろしいページである。コンピュータ業界に身を置く人が必ず通わなければならないページというものが存在するが、このページは間違いなくそのページの一つである。改めておすすめ。
 
 
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