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#58 / February, 1999
Windows返金運動
 
 here, the future ↑
February 26th ,1999 - 16:51 ↓


遂に、遂に未来はそこまで来た!

かねてから噂のフューチャー・ガジェットが、羨望のまなざしを受けて、ついに我々の前にその姿を現した!

人類は遂にこの時を迎えた。このアイテムにより、我々の次元は一歩また神に近づいた。我々の精神は互いに強度にコネクトされ、意志疎通はかつて無いほど容易となり、身近に互いの精神を共有することが可能となった。

さぁ、未来に乗り遅れる前に、キミも一刻も早くこの未来仕様のニュー・アイテムをゲットするのだ! これからの全ての人類が入手すべき素晴らしいコミュニケーション・エクスパンションを、キミのホーム・セントラルに設置せよ。


go to the next level!
http://cnet.sphere.ne.jp/ News/ 1999/ Item/ 990226-4.html



# PentiumIIIについて書いた "unnotified identity"のリンク関連をアップデートしました。
 
 
 the worst 3days in the history of WPS ↑
February 26th ,1999 - 0:18 ↓


なんか、ここ最近のオレの文章は殆ど病気だね。特に意識しているワケではないんだけど、なんかきっと腹立たしいことがあったに違いねぇ。


つーことで、久々に映画の話題でもするか(^_^;。

「メリーに首ったけ」(詳しくは[features #7]を見てくれ)の1002回目を観にいったついでに踊る大捜査線・ザ・ムービーを観てきた。テレビでは、2回のスペシャル版(内田有紀バージョン除く)を含めてほぼ一通り観たので、そこそこ楽しみにしていた。テレビでの青島のあのノリと熱い情熱は、なぜか毎回見ないわけにはいかないものを感じさせた。つーことで、遅くはなったが映画を観に行くのは半場必然ではあったのだ。

それにしては、劇場版。今はどーか知らんけど、ちょっと前まではエラク混んでいた。ホントは新宿に「メリーに首ったけ」を1001回目の後で、コイツも観ようと思ったんだけど、とにかく次の回を待つ連中の長蛇の列を前に、流石に観る気も失せてゆく。


つーことで、空いてる時間に地元で観ることにした。

うーん、ちょっとね、という感じか?(^_^; いや、あれをテレビで観たら満足なんだろうけど、別に劇場で観る必然というのは無いような気が。。。 小泉さんはなんか取って付けたように余計だし、最後のアレ(テレビでみんなが泣き叫んで「青島〜」って言っている下り)もなんか興ざめになってしまう。結局の所、映画ということで気合いが入ってしまったんだけど、奇しくもそれが空回りになってしまったという表現がピッタリか?

こんなにロングランしている状況や、休みの日でも適当に混んでいる現象を見るにつけ、口コミとして、あの映画がどうやって伝播しているのか不思議。


ま、オレは深津さんが拝めたから、それで十分に元は取れたんだけどね(*^^*)あ、また「(ハル)」が観たくなってきた ← "You've got m@il" はどーなんでしょ?
 
 
 unnotified identity ↑
February 25th ,1999 - 23:39 (updated Feb.26th) ↓


Intelの Pentium IIIは、実際は Pentium IIと対して違わない。が、たった一つだけ、今までの MPUにはない、非常に重要な機能がついている。その機能を上手に使えば、今よりもさらに巧い具合にお金を稼ぐことが出来るようになる。


例えばこうだ。

新しい Windowsのライセンス条項にこう付け加わったとしよう。「この Windowsは最初にインストールされたマシンでのみご利用が可能です。新しいマシンに Windowsをインストールする場合は、例え以前のマシンで Windowsを利用しない場合であっても、新しい Windowsを購入する必要があります」


どうだ? これで、より沢山のお金が稼げるようになるだろ?


あるいはこうだ。

「オレはキミのPCの識別番号を知っている。これをインターネットにばらまけば、世界中のクラッカーがこの番号を使ってトンでもない悪行を働き、それを全部キミのPCのせいにするだろう。ばらまかれたくなかったらキミの取るべき行動はたった一つ。オレに相談料をよこすことだ」


なに? それは「稼げる」ではなく「絞られる」だって? な〜に、そんなもん、モノの見方を変えただけだ。キミが「損」をするということは、誰かが「得」をするということだ。それは喜ばしいことなのだ。キミのおかげでキミの知らない誰かがシアワセになっているのだ。


Intelのこの新しい(が、大した機能が追加されたわけではない)MPUにはチップID機能が備わっている。MPUにそれ自身を識別するためのナンバープレートがつくのだ。これにより、PCを特定することが可能となり、冒頭のようなこの PCでしか動かないプログラムを作ることも可能になる。今までも、こういう ID番号をつける話がなかったワケではない。今までつけなかったのは、これが非常にコストの掛かる話だったからだ。


必要は発明の母である。


Intelによると、これは時代が必要としていることなんだという。セキュリティや何かでこの番号が利用されることを見込んでいるという。例えば、この番号を利用すればPCが特定され、ひいては使用者が特定される。結果、悪いことも出来なくなるし、みんな万々歳だ。そう、そしてそれは冒頭のようなライセンスをつける企業にとっても、なのだ。



「特定」されるというのは実に素晴らしい! 我々はいろいろな映画が活き活きと描いている、実に輝かしい未来的な「識別」の世界へと着々と進歩していっている。 「ガタカ」という映画を知っているか? DNAを識別し、生まれた瞬間から人を階級付け、職業やその人の地位を決定する世の中。ルーカスの初期の作品「THX」は知っているか? 人々は番号で呼ばれ、子供を産むためには許可が必要となる世の中。


これは、その輝かしい第一歩なのだ。

こういうことを容認するということは、
つまりそういうことなのだ。


[参考] (2月26日更新)

Pentium III
Pentium IIIプレビュー速報:550MHz版が第2四半期に登場 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ products/ 9902/ 18intel.html
進化の幅に疑問の残るPentium III / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 23/ p3_1.html
Pentium III? 今のところは「ノーサンキュー」 / Jesse Berst / AnchorDesk / ZDNet
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 23/ berst.html


チップID
Intel,Pentium III皮切りにID番号を採用 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9901/ 21/ intel2.html
Intelの「チップID構想」に期待と不安 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9901/ 21/ intel1.html
「チップIDはWebサイトに有効,プライバシー尊重」とIntel / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9901/ 22/ intel.html
インテルの組み込みセキュリティーは妥当か / CNET Briefs Tech News
http://cnet.sphere.ne.jp/ News/ 1999/ Item/ 990123-3.html
IntelのチップID構想めぐり,さらに続く波紋 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9901/ 25/ chipid.html
Pentium IIIのチップIDは本当に「オフ」にできるのか? / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 24/ chipid.html
批判渦巻く中,IntelがチップID構想を修正 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9901/ 26/ intel.html
Intelの「チップID」に対する反対運動,さらに激化 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 01/ chipid1.html
「問題はチップIDよりも人々の意識」とIntel幹部 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 25/ intel2.html
この記事に登場する Intelの連中は実に素晴らしい。きっと未来人、ニュータイプに違いない
シリアルナンバー計画で悩むインテル / CNET Briefs Tech News
http://cnet.sphere.ne.jp/ News/ 1999/ Item/ 990225-1.html
Intel,セキュリティの重要性を力説 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 26/ b_0225_14.html
「チップIDでコンテンツが守られる」とIntelのセキュリティ専門家 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 26/ intel1.html
CDTもIntelチップIDに反発,FTCに判断求める訴え / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 26/ intel2.html
 
 
 where do you want to go today? ↑
 ...really do you want? February 25th ,1999 - 6:55 ↓


ZDでこの人のコラムがアップされる時ほど心躍る日はない。John C. Dvorakがまたまたブチあげてくれた。それは Windows2000の次の OS、Windows2001だ!(爆)


匿名で送られてきたNeptune〜MSの極秘OS計画。これがWin2001の画面か!? / John C. Dvorak / PC Magazine
http://www.zdnet.co.jp/ magazine/ pcmag/ 9902/ jd990222.html


現在、M$はポータル競争で後塵を拝しているM$Nを活性化させようと躍起になっている。AOLが Netscapeを買収したのは Navigatorのデフォルトホームページであるポータル、Netcenterが欲しかったからだと言われている(Sunが介入したのは Netscapeの技術が欲しかったため)。現実として、純粋なインターネット・ビジネスで実際に利益を上げているのは、現在のところポータルだけだ。Internetは非常に広大だから、リモコン/チャンネルとして進むべき道を整理して提供してくれるポータルは、ライトユーザに安心感を与える。そして、世間にたくさん存在していて、なおかつ財布の紐が適当に緩いのも、またこれらライトユーザなのだ(現在のPSの繁栄を見れば良く分かる)。


ポータルを征することは、
人々の財布を征することなのだ。



以前からあちらこちらで、M$はソフトウェア産業から別のビジネス・モデルで収益を上げることのできる形態へのシフトを試みていると言われている。その中心がM$Nなのだ。Moneyや Encarta、MSN Gaming Zone、そして OSまでもが、M$Nを中心に回り始めている。Windows2001は、まさに究極のポータルである。とにかく、Johnのコラムを読んで、そして Windows2001のモックアップを拝んでみるといい。


こんなことをやられた日にゃぁ、
他のポータルはひとたまりもねぇ。



ポータルの役割はそれだけではない。ポータルは情報をコントロールすることが出来る。当たり前だが、自分に不利な情報は提供しないし、敵に有利な情報も提供しない。特定の思想を流し続けることも可能だし、特定の思想に合わせてカスタマイズすることも可能だ。考え過ぎか? でも、所沢の例を見ているといい。誰もがほうれん草を食べるのを控えたはずだ。一つのチャンネルの、一人の発言により、大勢の人間に影響を与えることが可能なのだ。そして、ポータルは次世代のメディアの入り口に他ならない。


ポータルを征することは、
人々の思想やイデオロギーを征することなのだ。



現代人はますます情報に踊らされ、翻弄され、だまされ、利用されている。これは決してM$だけに限ったことではない。あらゆるメディア、あらゆる企業、あらゆる団体はメディアを巧みに利用して、我々をコントロールしようとしている。M$の Windowsによるユーザ支配は、その一例に過ぎない。


...おっと、また話が違う方向に(^^;。


まぁ、でも実際のところ、Windows2001の画面を見ると、一般の人がコンピュータを使うにぁ、あの程度まで簡単な画面でねぇと、きっと使えないんだろうね、というのは最近とみに感じる。コンピュータリテラシーだぁ、なんだ言ってるけど、実際、コンピュータほど人が機械に合わせなきゃならない道具なんてねーもんな。そういう意味では、Windows2001のインターフェースは − M$が関わってなけりゃ − 最高なんだけどね。
 
 
 restructuring? ↑
February 25th ,1999 - 4:28 ↓


M$KKがついにM$USから切り離される模様だ。

ただでさえ民衆の嫌われ者であるM$の中にあって、そんな嫌われ者からも更につまはじきにされているのがM$KKだ(各国M$内でも名が通る「M$KK」という呼び方自体、侮蔑的な意味合いが込められているという)。M$KKは技術的内容に関する機能はほとんど持たず(試しにサポートセンターに電話してみると良い)、そして権限もほとんど持たない。M$KKはM$USの集金センターとしての地位を完全に確立している。しかし、昨今の不況の折り、その集金能力に陰りが見え始めたのか、それともヒルが成毛社長の類い希なる人脈とカリスマ性に恐れをなしたのか、とにもかくにもM$KKの機能という機能を Microsoft Asia Ltd.(以後、M$AL)に引き継ぐことが決まった。いわゆるM$KKは完全な営業活動に徹し、ただでさえ少ない権限は、ますます少なくなる様子だ。

M$ALはM$USの完全子会社で、代表者はピーター・クヌークなる人物。今後の成毛社長の動向が注目される。


[参考]

機能別に組織を再編 / ニュースリリース / Microsoft
http://www.microsoft.com/ japan/ presspass/ releases/ 0222divi.htm
 
 
 the world-famous unknown man ↑
February 18th ,1999 - 12:59 ↓


コンピュータ業界の有名人の中で、この人ほど有名で、もっともお世話になっているのにも関わらず、この人ほど知られていない人はいない。Yahooで検索しても、その人の名前は山のように登場するくせに、その人本人についての情報は全く出てこない。コンピュータに詳しい人に聞いても、誰も知らない。

お前はいったい誰なんだ? > Peter Norton
(※ Norton Utilitiesで腕を組んでいるおじさん)

Peter Norton
Nortonおじさん
http://www.glencoe.com/ norton/ online/ tutorials/ images/ nto.pn.gif


[参考]

Norton Online
http://www.glencoe.com/ norton/ online/
 
 
 brand-new junks ↑
February 18th ,1999 - 2:42 ↓


Microsoft Windows98, Office98, Internet Explorer 4.0, 5.0, Apple MacOS 8.0, 8.5, QuickTime 3.0, Adobe Photoshop 5.0, Premiere 5.2, Netscape Communicator 4.5, VillageCenter WZ Editor 4.0 etc.etc...

あらゆるソフトがバージョンアップという名で進化を続け、我々のコンピューティング・ライフを快適なものにしている。


そんなのウソっぱちだ


最近、Photoshopのバージョンを 4.0に落とした。5.0では機能が複雑過ぎ、最初は便利だなと思っていた機能が、使うにつれ不便極まりないことが判明した。この例は Photoshopだけにあらず、上に書いてある多くのアプリケーションでも同様に当てはまる。Windowsは 95のままだし、Officeも 95、IEは 3.02だし、MacOSは 7.5を使っている。Navigator 4.0を使っているのはアイコンが好きだからだ。3.0から 4.0へバージョンアップした理由は、それ以外は全くない。

どうして多くの人がソフトウェアをバージョンアップするのだろうか? 機能が豊富になるから? 最新の物を使いたいから? 技術革新や流行に乗り遅れないために? なんで、みんな Windows98を使うの? Office98にアップグレードする理由は? Navigatorの 3.0と 4.0の違いって?

現在、人々がソフトウェアを取得するための最も大きな手段はプロダクトの購入によるものだ。ソフトウェアを利用する人間は企業にお金を払って、ライセンスを受け、初めてソフトウェアを利用することが可能となる。ソフトウェアを販売する企業は、ユーザーにお金を出させるために新しいプロダクトを開発し、バージョンアップし、サポートし、そしてその対価として料金を請求する。ごく一般的なモデルだ。

しかし、ちょっと考えてみよう。我々がソフトウェアを使って、コンピュータにやらせたいことが何なのか、ということを。

コンピュータは長い間、不便極まりない道具だった。コンピュータを利用する人々は呪文のような複雑なコマンドを記憶し、マシンが壊れないように細かいルールに従い、一般的ではない特殊な単語を用いて会話する能力を求められた。


PARCが Altoを生みだす前までは、
Jobsが Macintoshを送り出す前までは、
Gatesが Windowsを普及させる前までは、
一般人にとって、コンピュータは聖域だったのだ。
それは本当にここ最近の話なのだ。


現代の我々がコンピュータに求めているのは、手軽に文章を作成でき、絵を描き、音楽を奏で、手紙を書き、分からない知識を獲得し、多くの見知らぬ人とコミュニケートし、放送し、受信し、遊び、知的好奇心を満足させ、そして自分の生活を限りなく豊かに、便利にすることではないのか?

そして、実のところ、とっくに我々はそんな地点に到達してしまっているのだ。 少数の人々は気づいているが、多くの人は未だにバージョンアップの名の下に、無意味な機能のついた不要な製品のために無用な料金を支払っている。

ちょっと前までは、「バージョンアップ」は胸躍る大切なイベントの一つだった。ところが、最近のバージョンアップは苦痛以外の何者でもない。カネは掛かる、時間は掛かる、インストールしたら環境が破壊されるというとんでもないモノすら存在する。手に馴染んだインターフェースは各社の思惑により勝手に変更され、使い慣れた機能は使いにくい機能へと改悪される。やりたいことは昔と同じなのに、ハードをいくら速くしても、ソフトがどんどん遅くなるのは一体どういうことなのだ? メーカーによってはバージョンアップの名をかたり、バグフィックス版でユーザーからカネを巻き上げていたりもする。


コンピュータは単なる道具に過ぎないのだ。ソフトをバージョンアップする前に、自分がコンピュータでやりたいことを再認識しろ。コンピュータを使う前に、それがコンピュータを使わなくても、簡単に実現出来ないかどうか思考せよ。罫線と格闘する前に、印刷してから定規で線を引いた方がどれだけ仕事がスムースに進むか吟味せよ。ノリとハサミを使っていた時代と比較せよ。
 
 
 windows fascism ↑
February 16th ,1999 - 18:06 ↓


米国時で2月15日(日本では2月16日)、この日は "Windows Refund Day"として、記念的な日となり、我々の心に深く刻まれるであろう.....だろうか? まぁ、とにかく Linuxコミュニティが中心となって Windows返品運動が、実際の行動として実施された。Microsoftに対し「金を返せ」と迫ったが、やはりというか何というか、Microsoftはこれを「返金はPCメーカーの問題だ」と片づけた。


そして、それは実際に「PCメーカーの問題」なのだ。


M$の本質的な問題は別に品質とか、性能とかそんなことではない。開発をやっている身にとっては、それは重大な事項なのだが、実はそんなものは二次的なものに過ぎない。

問題はM$の行為が、我々から選択する自由を奪い、独占を盾に搾取していることにある。そして、それを後押ししているのは他ならない PCメーカーなのだ。

ライセンスの上では、使用許諾に承諾できないユーザーは「未使用の製品についての代金の返還手続きに関しては弊社に速やかにご連絡ください」とある。よって、Windows返品運動に参加する人々は彼らが提示したライセンスの条項に乗っ取って、「代金の返還手続き」をしているだけに過ぎない。

しかし、それは PCメーカーにより拒まれている。 なぜか? それは PCメーカーは既にM$に Windowsのライセンス代金を支払っているからだ。我々が Windowsを欲している欲していないに関わらず、だ。

PCメーカーに Windowsをプレインストールしていない PCを販売させるには、消費者がそれほ欲していることをアピールする必要がある。それが今回の運動の趣旨である。M$や、その取り巻きが「Windows返品運動はM$を誹謗中傷する行為だ」と切って捨てるのはナンセンスの極みだ。


M$の Windowsによるファシズムを絶対に許してはならない。


[参考]

MS事務所に押し寄せたWindows返金請求の一団 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 16/ refund.html
Windows返金運動の当日,Microsoftの事務所は…… / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 16/ b_0215_03.html
Windowsの返金請求ができるライセンス契約の抜け道? / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9901/ 21/ refund.html
 
 
 misdirection ↑
February 16th ,1999 - 1:50 ↓


M$が Javaに取って代わる言語を開発中だというふうにあちこちで触れ回っているらしい(まぁお得意の vaporwareってヤツだ)。その言語は Javaに近いオブジェクト指向言語で、(M$に言わせると)Javaよりも優れているらしい。

Microsoft,Java対抗の新言語を構想? / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 13/ b_0212_01.html
Microsoftの新言語構想「Cool」はJavaへの回答? / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 15/ msjava.html


でも、ホントに Javaは言語として優れているのか?

Javaは極めてオブジェクト指向な言語だ。一時期、バカみたいに Javaの初心者本が氾濫していたが、OOP(最近はあまり使わない言葉かも)を理解していなければ、Javaをきちんと使い回すのは極めて困難だ。

C++は C言語にオブジェクト指向を持ち込んだハイブリッド言語だ。C言語を土台として、そこに(無理矢理)オブジェクト指向の概念を放り込んだという生い立ちを持つ(今は直接コンパイラが解すかも知れないけど、昔は C言語のプリプロセッサとして処理していた)。逆に Javaはオブジェクト指向を土台として、C言語の面をかぶせた感じだ。だから、かなり純粋なオブジェクト指向言語だけど、C++が分かる人であれば、苦もなく Javaを会得できる(と言われている)。

どっちが優れているだとかというのは、そんなことはこの際どーでもいい。そんなことは各人の思想とか、お偉いコンピュータ言語学者が判断することだ。実務でプログラムを書く人間にとって、そんなことは大きな問題ではない。

Javaが C++と決定的に違うのは次の2つ。1つは標準的で近代的なクラス・ライブラリを持っていること。もう1つはネットワーク透過なクロス・プラットフォーム環境で動作するということ。 この2つの点から、Javaは言語と言うよりは、どちらかというと環境だと言える。そういう意味だと、Javaは C++と比較するよりは Smalltalkと比較されるべき言語なのだ。

「環境」 − まさに、まさにその点が Javaが Javaである意味なのだ。


さて、ここでM$がこれまで取ってきた Java政策を思い出してみよう。


クラス・ライブラリの改ざん
非標準的なクラス・ライブラリ
M$は標準的なクラス・ライブラリに手を入れ、M$環境でしか動かない「環境」を生み出した。また、標準的なクラス・ライブラリに取って代わるクラス・ライブラリ(AFC - Application Foundation Classes)を生み出した。

「Javaは言語である」キャンペーン
M$が Javaに対して一貫してとり続けている態度、それがこの「Javaは言語である」ということだ。「言語」なんだから、それ以外の所には手を入れてもいいというのがM$の論拠だ。
M$が(M$の)Javaに Win32APIを直接叩けるようにするという仕組み(J/Direct)を取り入れたのも、この「Javaは言語である」というのが、その行為の拠り所になっている。


さて、ここでまた最初に戻ってみよう。M$が Javaに取って代わる言語を開発中だと触れ回っている。Javaは「言語」だから、M$が水蒸気を吐き出しながら作っているという新しくて素晴らしいらしい(そして、例によって例のごとく、いつ登場するか分からない)「言語」が取って代わる可能性がありますよと一生懸命に喧伝しているワケだ。

たぶん、その新しい言語とやらはM$の環境でしか動かないだろう。でも、これはM$に言わせれば、Javaの対抗馬になりうる。だって、Javaは「言語」なんだから。


手品師は「タネも仕掛けもありません」といって右手でハンカチを振り回しながら、人がハンカチに目を注いでいる隙に、左手からタネと仕掛けを取り出す。


こういうの、なんて言ったっけ?
 
 
 foie gras ↑
February 15th ,1999 - 23:57 ↓


優秀な競輪の選手は1日も足腰のトレーニングを欠かさないという。1日トレーニングを怠っただけで筋肉の衰えを知覚できるのだそうだ。使わないパーツは退化していく。自然の道理だ。

というわけで、この4日間、オレはひたすら頭を使わないことにした(^^;。昔、録画したビデオを適当に潰し、頭を使わなそうなゲームをダラダラとプレーし、無意味なパズルを適当に解いて、ウダウダと街を徘徊し、ヨダレを垂らして適当に寝て過ごした。実に無意味な連休だった。そんな退化し始めた頭の中で、退化したからこそつかむことの出来る一つの事実を認識した。


現代人は飼い慣らされた情報家畜である


オレに取って、このページを書くのは実に頭を使う作業である。興味のある話題を探し、それについて自分なりに考え、結論を導きだし、それを秩序立てて人に分かるように文章化する。必要があればビデオをキャプチャし、デジカメで写真を撮り、写真をスキャンし、構成を考える。こうやって並べて書いてみたら、なんでオレはこんな面倒な(しかも見返りもない)ことを続けているのだろうかとも思うが、オレに取ってこの行為は見聞きしたことを自分の中に根付かせるための大事な作業だ。

しかし、実際の所、現代人はそんなことをしないでも死ぬことはない。否、そんな面倒なことをする必要すら全くない。頭を使わないでも生活は十分に出来てしまう。現代人の多くにとって、頭を使うという作業 − 仕事や勉強 − は、半場強制的な作業であり、決して知的な作業とは言い難い。頭脳労働者とかホワイトカラーとか言われる人間は、強制的に頭を使わされる可哀相な人々なのである。

現代人の頭の使わなさは特筆に値する。情報があまりにも身近になりすぎ、考えることは不必要になった。考えなくても、答えはそこにあるのだ。現代人に必要なのは、何が必要なのかを覚えていることと、それがどこにあるのかということを覚えていることだけだ。他には何も要らない。

著名なコラムニスト、John C. Dvorakは最近のコラムでこう書いた。「現代のコンピュータは人に整理させる力を失わせる。大容量のハードディスクは、不必要なデータまで取っておくことが出来る。人は選別する力を失い、本質を見失う」 ネット仲間のライターは昔こんなことを言っていた。「現代の速いコンピュータは、人から思考能力を奪い去る。頭で考えるよりも、とりあえずコンピュータ上で再現する方が手っ取り早いからだ」


それって、便利でシアワセな時代なの? それって実は脳髄が退化していく過程なんじゃないの? それって実は飼い慣らされているだけなんじゃないの?


[参考]

ハードディスク容量の増大は,悪習を増長させるだけ / John C. Dvorak / PC Magazine
http://www.zdnet.co.jp/ magazine/ pcmag/ 9902/ jd990209.html
 
 
info evolved arrows  ↑
February 7th ,1999 - 3:35 ↓


ほとんど役に立ってなかったと思われる(^^;アーティクル・タイトルの右側の矢印の使い方を変更しました。上下(↑↓)を押すとアーティクル間を移動します。
 
 
 can you tell clinton magic from M$ magic? ↑
February 5th ,1999 - 3:34 ↓


クリントン・マジック【Clinton Magic】[名] (1)自らの手でわざと逆境を生み出し、相手から攻撃を受けた後に、あらかじめ用意しておいた隠し玉でその敵を一網打尽にする方法または手法。(2)どのような状況下でも自分の性的満足度を最優先させる行動哲学、行動指針。(3)(隠語)精力絶倫。▽「週に何回? え? そりゃあ〜だね。」
William(Bill) J. Clinton{1946‐;米国第42代大統領(1992‐2000)}の起こした奇跡的な復活にちなんで使われるようになった言葉。クリントンはベビーブーマー世代の初の大統領として就任。米国の「古き良き価値観」を大きく塗り替えた人物として知られる。



以前、クリントンの楽しい状況をちょっとだけ書いた。この大統領は次々と自らの手で問題を引き起こし、次々と厄介事を抱え込む、と。

しかし、それは全て計算の上だったのだ。クリントンは完全に復活した。この大統領はホントにスゴイ。クリントン弾劾裁判は国民から完全に無視され、議会共和党は「国民のために(裁判中でも)黙々と仕事をこなす大統領の足を引っ張っている」としてメンツを失い続けている。クリントンが罷免される可能性はゼロとなり、共和党はこれをソフト・ランディングさせる方法に四苦八苦している。

これは、アメリカ人がたびたび口に出す「古き良き価値観」が有名無実化していることを如実に示している。国民は大統領が職務中に淫らな行為をしようが、教会で誓い合った自分の伴侶を裏切ろうが、自分を繕うために国民にウソをつこうが、それが政策として国民に悪影響を与えさえしなければ、そんな「内情」などはどうでもいいのだ。なぜなら国民も程度の差こそあれ、同じコトをやっており、そしてそれを他人から干渉されることがまっぴらなのだ。そして、それは「古き良きアメリカ」の定義とは当てはまらない。

共和党の保守的な連中はこれが理解できない。彼らの価値観と、平均的なアメリカ人の価値観の差は益々と大きくなっている。もはや、共和党と民主党を政策上から区別するのは難しい。クリントンは共和党の政策のオイシイ所を多くを取り込み、「限りない中道のちょっと左側」を歩いているに過ぎない。次の大統領選の共和党の最有力候補であるジョージ・W・ブッシュ(前アメリカ大統領、ブッシュの長男)も、「限りない中道のちょっと右側」を歩き、国民と歩調を合わせている。取り残されている「古き良きアメリカ」を信じる連中がクリントンを攻撃し、そして国民の反発を買っている。彼らが生き残り続けているのは、強力な支持基盤があるだけに過ぎない。


ここには2つの傾向がある。

1つ、過程はどうでもいい。結果が全てである。だから、汚い手を使おうが何だろうが、勝ったモン勝ちである。小賢しく、悪知恵が利き、一番になるためならばプライドもかなぐり捨てるヤツがこの世を支配する。後ろから聞こえる不平不満は「負け犬の遠吠え」に過ぎない。横柄な態度を取るなど、強者は弱者を踏みつぶして良い

2つ、弱者は徒党を組む。「弱者」は自分が「弱者」だと気づくと、まず同じ立場にいる連中を集めだす。一つの勢力ができあがると、大多数の意見を無視して、強者に噛みつく。弾劾裁判を起こすなど、弱者は強者に無理難題を吹っ掛けて良い


...な〜んか、別の業界でも、最近、似たような状況を見掛けないか? もっとも、そっちのマジックはタネがバレバレで、いまいち効果が弱いようだが...。裁判も負けそうだし。


うーむ、ちょっとムリのある論旨になってしまった(^^;。
 
 
 cheat of our money ↑
February 3rd ,1999 - 12:57 ↓


M$が WindowsY2Kから、WindowsNTカーネルと DOS-Win95カーネル(?)を統合して、OSの値段を大幅につり上げる計画を、WinY2Kの開発の大幅な遅れにより一時中断した(インストール時に入力するクレジットカードの番号と、ニセの番号とを見分ける仕組みに問題があるらしい)。しょーがないので、繋ぎとしてもう一度ユーザーから小銭を巻き上げるために、後一度、どーしよーもない 16bitx32bit環境を作るんだって。世の中から、M$に金をふんだくられることに気づかないバカが減ってきたことと、Win95から思ったほど Win98に移行が進まないから、Win95との互換性を極力廃した新 Win9xを作って、ユーザをがんじがらめにする腹づもりらしい。

見上げた根性だ。恐れ入った m(..)m。


と、これを書いている最中に C|NETに面白い記事を発見した。M$の株価が堅調な内に、ヒルはM$の株を売却し、とりあえず老後の生活の糧を確保したのだ。つまり、これでヒルはいつM$がつぶれても大丈夫なワケだ。心おきなくヒルとその会社を叩けるようになったという、実に喜ばしいニュースでした。


揺れるMSのデスクトップOS計画。Win9xカーネル継続も検討? / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 02/ win98.html
Microsoft,Win9xカーネル採用期間の延長を認める / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 9902/ 03/ b_0202_20.html

ビル・ゲイツ、350万株を売却へ / CNET Briefs Tech News
http://cnet.sphere.ne.jp/ News/ Sokuhou/ 990203-1.html
 
 
 today is miso-soup of fu ↑
February 1st ,1999 - 23:53 ↓


おいおい、もう2月だぜ。一月なんてアッと言うまだ。 みんな、対策は十分に出来てんだろうな? 何? 何の対策かって? そんなもん、みなまで言わせんなよ。恐怖の大王のコトに決まってるじゃねーか、そんなもん、当たり前だのクラッカーだぜ。

という、くだらない前座はさておき、くだらない雑談。エレベーターのボタンの1Fを押しても、一向に下に進む気配はなかった...。下ら..(ゲシ)。


江口洋介の携帯のCMがアツい。久しぶりにオレの脊髄神経に直接タッチしやがったCMだ。変な外人が叫きまくるジャンボ焼きそばのムキムキメリケン人以来にキテいる。

華原朋美が自殺だか事故だかでガス中毒になったという。まぁ、故意か過失かはこの際オレの知ったことではないのだが、その現場に群がるマヌケで厚顔無恥な芸能レポーターの馬鹿さ加減ぶりは、久しぶりにオレのピュアなハートをガッチリと鷲掴みにしてくれた。人間って、知能や脳髄が無ければ何でもアリなんだぁ、というか。 7月になって、真っ先に恐怖の大王の鉄槌が下るのが、彼らでありますように。どうか彼らをアリみたいにプチッってつぶしてください、今日の寝る前のお祈り。

ジャイアント馬場さんがお亡くなりになった。今日の午後4時頃だという。60歳を越してもプロレスラーとして生涯現役を貫いたその姿勢は感慨深い。プロレスラーらしく、仲間(ライバル)に決して弱くなったところを見せずに逝ったのは、彼の最後のプライドだろう。ご冥福をお祈りする。


今日は久しぶりに脳髄が炎症を起こしているので、内容が不明瞭かも知んないです。これは多分、急性キャメロン・ディアス症候群かも。知らん人はコレをチェックしてから劇場に走って感染しろ。
 
 
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