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#4 - October 27th, 1998
 
Killing Zone


うだるように暑い8月の太陽の下、オレは体をわずかに前後に揺らしながら、口の隅からつばを吐き、目を擦りながら、あの卑劣な生物が最初に攻撃してきた日のことを思い返す。燃えさかる流星のようにヤツらの宇宙船は地球に襲撃してきた。そして、アイツらが・・・、あのおぞましいバイオメカニカル(生体機械)エイリアンが、不気味なサイボーグどもが・・・大気圏突入でまだくすぶっている宇宙船の中からあふれるようにわき出してきた。

Quake2 cutscene 1 ヤツらは手当たり次第に人間を虐殺し、生け捕りにしていった。最初ヤツら、ストログどもの狙いは、鉱物や金属、水など、地球の資源だと思われていた。だがヤツらの宇宙船内の貯蔵施設を見れば、ヤツらの考える「資源」とは何かは一目瞭然だ。・・・新しいサイボーグを作るための人間の肉体や内臓、それがヤツらのお目当てだ。そしてもちろん、食い物調達もヤツらの目的だ。
Quake II

程なく自分も、タラップを突っ切って、ここダラス・メトロ・クレーターの爆破された街の廃墟や吹きすさぶ砂から数光年離れたところへ着地するのだ。「何だってこんなにとろいんだ!」オレはそう怒鳴って、ぼこぼこになったサイド・アーム・ブラスターの銃身を傷だらけの手のひらに激しくたたきつけた。「もう待つのはたくさんだ。とっととストログのヤツらをぶっ殺しに行こうぜ」 Quake2 cutscene 2
惑星ストロゴス

Quake2 cutscene 3 手慣れた担当スタッフの指示に従って、オレはマーク9Aドロップ・ポッドの棺桶のような入り口の中に身をかがめた。流線型の黒っぽいこのドロップ・ポッドは、ストロゴスの防御システムには検知されない。技術者の一人が強化ドアを閉め始める。「まぁ、ゆっくり寝るんだな。6時間半もしないうちに太陽を拝めるさ。もっとも、太陽系の太陽というわけにはいかないが」
一人乗り用ポッドで敵地へ向かう

目の前にある画像表示システムが鈍く光っている以外は漆黒の闇。シミュレーションのクラスで何度となくやったことだ。ちょろいもんだ。何時間か眠って、エネルギーを充電して・・・そして名誉の瞬間! ただし、今回は本番だ。 Quake2 cutscene 4
ストログ施設全景

Quake2 cutscene 5 ストログはブラック・ホールのようなゲートウェイを銀河のハイウェイに使っている。こうした時間と空間の裂け目をヤツらが作り出したのか、それとも偶然見つけだしたのかは定かではない。・・・まぁ、どっちだって構いやしない。ヤツらブタどもにしてみれば、食い放題のレストランへのマジックドアを確保したようなものだ。・・・だが、もうあと2時間ほどで、今度はオレたちが同じ恒星間のゲートウェイに突入して、ヤツらの本拠地に乗り込んでやる。(マニュアルより)
防御システム「ビッグガン」


注意!:この先、残虐的表現/画像があります


QuakeIIは1年ほど前に登場した3Dシューティングゲームだ。既に1年は経過しようとしているにも関わらず、その輝きは今も色あせない。John Carmakが作り出した高速3Dエンジンに乗って、ストログのヤツらをミンチにする快感は、他のゲームの追随を許さない。 Quake2 cutscene 6
ポッドにあったのはブラスター一丁 「なんてこった」

Quake2 cutscene 7 QuakeIIは、id Softwareの送り出した4作目(5作目)の3Dシューティングだ。id(イド)は Wolfenstein 3Dで一部のマニアを熱狂させ、DOOM(DOOM II)で世界を変えた。Quakeはそんな流れを汲む3Dシューティングとして、世界のゲーマーを狂喜させた。QuakeIIは、その Quakeの続編だ。
最初の獲物、ガード

QuakeIIはいろいろな側面がある。もっぱらネットワーカーには対戦ゲームとして名高い。その中毒性は非常に高く、腱鞘炎はもとより、やり込みすぎて白内障になったモノすら存在する(自身も、これのやりすぎかどうかはともかく腱鞘炎である)。私自身はシングルでプレーすることが多い。一番の理由は回線が細いということであるが、どちらかというとバーチャルな世界を体験することの方に趣があると感じるからだ。 Quake2 cutscene 8
エンフォーサー;死んだ後も気が抜けない

Quake2 cutscene 9 今回は QuakeIIを軸に3Dシューティングの魅力を書きつづってみたい。なんせ、私の周りにプレーヤーが少ないのだ(^_^;。プレーヤーを増やす意味でも、いつもより力を入れたつもりだ。
哀れエンフォーサーの末路

3Dシューティングの魅力は他のゲームが持つそれとは全く異なる。この魅力はプレーヤーがこの3Dで表現される仮想空間上の主人公と一体となったとき、頂点に達する。自分が、本当にこの世界に存在するのだ。だから、この世界に順応できない人は、実際に肉体に反応が起きる。網膜から入ってくる視覚情報と、三半規管から入ってくる平衡感覚との差異で、気持ち悪くなるのだ。これは "DIMS"という病気として知られる。「DOOM誘因性乗物酔い」。本当にある病気だ。 Quake2 cutscene 10
美しい軌跡を描くレールガン

Quake2 cutscene 11 プレーヤーを選ぶゲーム、それが3Dシューティングというジャンルだ。それだけに、ジャック・インできるプレーヤーは、この上ない現実感を体験することができる。この興奮の度合いは他のジャンルのゲームを圧倒する。
高さに目が眩む

QuakeIIは、闇雲に敵をなぎ倒していた Quake(I)とは異なり、ミッション制を取り入れ、プレーヤーに目的意識を取り入れている。たぶん、macでは最高傑作の3Dシューティング、Marathonや StarWarsの世界を舞台とした Dark Forcesの影響があってのことであろう。この試みは大成功であった。ストログをミンチにし、目的を遂行する。ヤツらに遠慮は無用だ。施設を破壊し、敵のリーダーであるマクスローンを暗殺するのが今回の目的である。最高に緊迫感があり、途轍もなく楽しい。 Quake2 cutscene 12
通信センターから発せられる通信用レーザー

Quake2 cutscene 13 ストログの織りなす行動は、それまでのポリゴン・キャラの常識を覆したほど、とにかく多彩だ。弾道を計算に入れてジグザグに攻め入ってくる。一発お見舞いすると、しゃがんで弾を避ける。殺られた後も、最後の力を振り絞って残り弾をこちらにぶっ放してくる。とにかく見ていて飽きない(さすがに1年前のゲームなので、こういった芸当は最近登場した(する)同じ3Dシューティングの Unrealや SiN、RainbowSixなどの方が凄いが)。
中ボス;やたら固い

そして、このゲームはポリゴンのくせにやたらに残虐である。ドイツでは発禁処分になったとも聞く。ここら辺は普通の日本人には解せない点があるかも知れない。肉を食らう方々の発想は、とにかく濃いのだ。しかし、この濃さに馴れてしまうと日本のゲームの甘さに耐えられなくなる。ここら辺りはプレーする人間性もあるのかも知れないが(^_^;。 Quake2 cutscene 14
捕らえられた兵士の悲惨な運命

Quake2 cutscene 15 実際、ここまで自分の動作と、仮想世界の中の反応がシンクロすると、その末、恐ろしくなるときすらある。「オレは、本当にこの世界が存在して、その場に自分がいたら、このようなことをやってしまうのであろうか?」 そんな心配をも抱かせてしまうゲームが、かつてあっただろうか? そこまでに、この種のゲームが持つインパクトは大きい。
先ほどの兵士

さて、3Dシューティングを楽しむためにはそれなりの投資、マシン・スペックが必要だ。PentiumII 300MHz以上(または Celeronの 400MHzオーバークロック)に加え、高速な3Dアクセラレータカードは必須である。最近は RivaTNTも DirectXで好成績をマークしているが、やはりお勧めは Voodoo2である。このカードの凄さは Voodoo専用APIである Glide対応ゲームの数の多さから見ても明らかである。Voodoo2については以前にも記しているのでそちらを参考願いたい。近年では最高のグラフィックスを誇る Unrealなどは、このスペックでもたまに重くなるほどだ。人は新たな刺激を求め続けている。 Quake2 cutscene 16
「解体」された兵士は、ここで再生産される

Quake2 cutscene 17 さぁ、君の手にチケットは渡された。この最高にエキサイティングで、最高にバーチャルな世界に身を投じるのは今しかない。最初は QuakeIIがお勧めだが、Unrealで異次元の世界を体験するのもいいだろう。とにかく経験してみることだ。新たなる世界の到来をお約束しよう。
ブラックホール・ジェネレータ
 
 
 
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copyright(c)1998 by Ken Murata