issue #44 / august 6, 1997
最 近、寝る前に必ずといっていいほどプレーするゲームがあります。その名は「バス釣り王(Bass Fising)」。ここで「おぉ!」と唸った人は、アンタ通です。釣りを題材としたメリケン生まれのイキなこのゲーム、恋愛シュミレーションの王道「ときめきメモリアル(通称ときメモ)」やガンシューティングの極めつけ「バーチャコップ」と同様、あまりプレーしているところを人に見られたくないゲームです。なぜか? このゲームは、いわゆるテレビゲームではありません。これは液晶型のハンディゲームで、古くは「ゲームウォッチ」、最近では「たまごっち」や「ゲームボーイ」のような携帯型ゲームの一種です。では、なぜこのゲームで遊んでいるところを見られたくないのか?(アンタそりゃあ、年甲斐もなくゲームに没入する様なんて、普通は見られたくないよね、というのはアッチに置いといて)
このゲームの妙味は、従来のゲームのように方向ボタンで移動、A、Bボタンを押すと発射、ジャンプというように、ボタンに行動が割り当てられているのではなく、実際に釣りをするような動作を行わなければならないところにあります。 言 い出しっぺは、人類がこの世に生を受けて始めてナマコやウニ、フグを口にするのと同じくらいの、幸福な特権を与えられます。そこで、このゲームがどんなゲームかということを、とりあえず身を持って示したいと思います。
と、このような調子でゲームは進んでいきます。まぁ、ゲームをしている本人はあたかも釣りをしているようなバアチャルリアリチーな気分を満喫できますが、横から見ているとカナリ危ない。試しにオヤジに握らせてみたら、もうそれだけで親子の絆の断絶を予感させられました。空に手を振り乱し、ガリガリとダイアルを回し、時々危なげに手を手前に振る様は、何かの病気を思い起こさせます。 ちなみに、この時オヤジがたたき出したハイスコア(重さ10ポンド)を、あちきは未だに乗り越えることができません(涙)。 それにしても DEの創刊号(96年冬)で、このゲームの存在を知ってから、実際に入手するまでエラク長くかかったものだ。まだ、ヨドバシでワゴンセールされているかもしれません。これはゲット! ...普通にゲームをやっている姿を見られるよりも、このページに載せるために、上の写真をバカみたいに一人、カメラに収めている姿を見られる方が、実は一番人に見られたくない光景だったのかも知れないということに、このページが完成してから気づく私って...。
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