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#68 / May, 2000
コナミをボイコットせよ、我らゲーマーの未来のために!!

 
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【ワシントン18日逸見義行】インターネット接続業最大手、アメリカ・オンライン(AOL)の21歳の社員が、通常のネット検索システムを利用しなくてもパソコンからあらゆるデータを検索・入手できる革命的なソフトを開発し、あわてたAOLが開発をやめさせる代わりに、1億ドル(約110億円)で買い取ったことがわかった。ネット秩序の根幹を揺るがしかねないためだが、すでにソフトはネットで流れ、類似ソフトが生まれつつある。


Gnutellaが AOLに買い取られたという、この毎日新聞の報道は、テレビのニュースでも報じられ、各BBSでも話題になっているようだが、報じられたニュースから知り得る事実は一つだけ。


それは、日本のジャーナリズムのいい加減さである。


実は今回、この毎日新聞の報道を受け金を儲けるためには企業が嫌がるソフトを作って高額で買い取らせろ!という内容のアーティクルを書く予定だった。しかし、この件を調べていく内に他のニュース系サイトが、これを取り上げていないことに気付いた。「AOLは大手広告主だからか?」と勘ぐったが、どうも様子がおかしい。

こんなにオイシイ話題を、どうしてどこも報じないのだろうか?ということが異様に気になり始め、毎日新聞が元ネタにしたという当のワシントン・ポスト紙の記事を調べてみた。すると、毎日新聞が報じているような内容の話はどこにもないのだ。いや、あることにはある。しかし、かなり意訳されているのだ。


「AOLが開発をやめさせる代わりに、1億ドル(約110億円)で買い取った」

という毎日新聞の記述は、実際は以下の通りだ。

「AOLは去年の秋に1億ドルで Nullsoftを買収した」


AOLウォッチャーなら知っていると思うが、確かに AOLは「去年の6月」に Nullsoftを買収している。しかし、その目的は MP3プレーヤーである Winamp欲しさであり、毎日新聞が報道しているような Gnutella潰しが目的ではないのだ。そもそも Gnutellaは AOLが Nullsoftを買収したことを決めた「後」に、未公認のプロジェクトから生まれたソフトだ。

更に言えば、このワシントン・ポストの記事自体も、既に ZDNetが何度も報じたり論じたりしていることの寄せ集めに過ぎず、目新しいことは何一つ書いてない。主題になっている "E-Power to the People" というのも、ZDNetのアンカーマン、Jesse Burstが書いていることのパクリみたいなものだ。

テレビなんかでも散々報道されていたが、どこも「毎日新聞」からの派生であり、元ネタを調べたところは皆無のようだ。よって、一部の皆様が心配されている「Gnutellaは無くなるのか?」という懸念は、全くないので安心して欲しい(^_^; − バージョン 0.4以前は Nullsoft製だったが、0.5以降は Nullsoftの手から離れており、AOLとは一切無縁である。


日本のジャーナリズムのいい加減さがよく分かるってもんだ。


なお、Gnutellaについては、下のアーティクルを参照のこと。


[参考]

元凶の記事
AOL:“ヤフーいらず”の革命的ソフト 1億ドルで買収 / 2000.5.18 / 毎日新聞 - Mainichi INTERACTIVE
http://www.mainichi.co.jp/ news/ selection/ archive/ 200005/ 18/ 0519m143-200.html
検索業者いらずのソフト AOL慌て1億ドルで買収 / 2000.5.19 / 毎日新聞 - Mainichi INTERACTIVE
http://www.mainichi.co.jp/ digital/ computing/ archive/ 200005/ 19/ 9.html
これが問題の記事だ!(^^;
E-Power to the People / Ariana Eunjung Cha / 2000.5.18 / Washington Post ONLINE
http://www.washingtonpost.com/ wp-dyn/ articles/ A21559-2000May17.html
毎日新聞の元ネタであるワシントンポストの記事

Nullsoft / Gnutellaニュース関連
WinAmp作者,音楽ファイル交換用の新ソフト開発 / 2000.3.15 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0003/ 16/ b_0315_01.html
「Gnutellaは当社とは無関係」とAOL / 2000.3.15 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0003/ 16/ b_0315_18.html
「Gnutella」は社員が勝手に開発したもの――AOLが公式見解 / 2000.3.16 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0003/ 16/ aol.html
封印されても水面下で広がるファイル交換ソフト「Gnutella」 / 2000.3.24 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0003/ 24/ gnutella.html
広がる「Gnutella」の波紋――幼児ポルノが横行,ポータルにも脅威? / 2000.4.14 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0004/ 14/ gnutella.html
Web検索に革命を起こす? 「Gnutella」を引き継いだプログラマーが語る強化計画 / 2000.4.17 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0004/ 17/ gnutella1.html

ワシントン・ポストのパクリ元
Webを覆すNapsterやGnutellaの可能性 / Jesse Berst / 2000.4.24 / AnchorDesk / ZDNet
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0004/ 24/ berst.html
ワシントンポストに書かれているのは、基本的にはコレと同じ
NapsterとGnutellaの登場で「著作権の時代」が終わる? / Steven Arnold / 2000.4.24 / AnchorDesk / ZDNet
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0004/ 24/ arnold.html


mindwareManic Street Preachers / This is my truth tell me yours

 what's gnutella? ↑
このアーティクルへの直リンクMay 21st, 2000 - 10:00 ↓


実は、このアーティクルは上のアーティクルの元ネタの残骸である(^_^;。毎日新聞がちゃんとしたコトを書いていてくれれば、これを元に話を書く予定だったのだが。。。 ここまで書いていて消すのも勿体ないので、一応残しておこう。「Gnutellaとは何ぞや?」「Napsterとは何ぞや?」という人は読んでみて下さい。締め方が強引なのは、我慢してくれぃ。


まずは Gnutellaが生まれた経緯。

ノースイースタン大学の学生だった Shawn Fanningは Napsterというソフトを開発した。このソフトはユーザが保管している MP3ファイルを第三者と簡単に交換することが出来るピア・トゥ・ピア型のファイル共有ソフトだ。通常のファイル共有の場合、共有元と共有先のユーザは簡単に特定できるが、Napsterの大きな特徴は共有元と共有先の匿名性が保たれる点にある。つまり、著作権上問題のある MP3ファイル(要するに商業音楽)が交換されていても身元が分からないのだ。

Napsterは全米の大学生に爆発的に普及した。大学生は金は無いが、CDから MP3ファイルを作成するヒマと、大学で自由に使える高速回線があるからだ。多くの大学は Napsterの利用を禁じた。あまりに多くのユーザが Napsterを利用するため、ピーク時には回線の 70〜80%の帯域を MP3ファイル交換に取られてしまうのだ。もちろん、Napsterによって交換される MP3ファイルが著作権上問題があるのも、その理由の一つだ。

ところが Napsterには大きな欠点がある。MP3ファイルの情報の管理(曲名やアーティスト名など)と、共有元と共有先のマッチングの仲介にサーバが必要なのだ(このようなサーバをマッチング・サーバという)。つまり、マッチング・サーバが停止する(または当局により停止させられる)と、Napsterは利用できなくなるのだ。そして一番の欠点は、このサーバが当局によって押さえられた場合、最悪の場合、利用者情報(つまり身元)を割り出される可能性があるのだ。


そこで登場したのがGnutellaだ。

Gnutellaも Napsterと同じくピア・トゥ・ピア型のファイル共有ソフトなのだが、マッチング・サーバのような中央サーバを必要としない。仕組みはこうだ。まず、Gnutellaを利用しているユーザを探し、そのユーザに接続しファイル共有を開始する。接続した相手が別のユーザと接続していれば、その別のユーザにも接続しファイル共有を開始する。そして、その別のユーザが別のユーザと接続していれば...と、これを繰り返すことによって、ねずみ算式に広大なネットワークを形成するのだ。こうして出来上がったネットワークを Gnutella Netと呼ぶ。
Gnutella Netの大きな特徴は、ユーザが接続を切ればその痕跡が残らないことだ。問題のあるファイルを交換する場合、ある瞬間だけ Gnutella Netを形成し、ファイルを交換し、そして解散すれば(接続を切れば)、Gnutella Netそのものが「蜘蛛の子を散らすように」消えて無くなる。


このソフトは非常に驚異的である。メール、ftp、webに続く、次のスタンダードになるのは間違いない。あらゆるものが自由に交換される世界を想像してみよう。今の ITビジネスの方法論が覆される可能性すら考えられる。この技術はパッケージとしてソフトや情報を扱っている企業を窮地に追いやるかも知れない。ポータルを死滅させるかも知れない。今までの常識が、常識でなくなる可能性を秘めているのだ。注目せよ。刮目せよ。未来に焦点を合わせるのだ。変動する未来に。


なお、どういったファイル共有ソフトであれ、TCP/IP上で動く以上、接続中の IPは分かってしまう。プロバイダが当局に協力すれば、ログから身元を割り出すことはいくらでも可能だ(ただし、どんどん複雑化しているので、非常に難しくなってきてはいるが)。注意しよう(^_^;。

mindware小田和正 / Far East Cafe

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 a liniment for Generation "17" ↑
このアーティクルへの直リンクMay 17th, 2000 - 19:39 ↓


我々は、そろそろ彼らのケツを蹴り上げる時期に来ている。


17歳。最も多感な時期であり、責任に対して微妙な時期でもあり、そして人格形成の重要な転換期を迎える時期でもある。子供でもあり、大人でもある曖昧な世代。この世代を、ここでは17歳世代 − Generation 17 (G17)と呼ぶことにしよう。

いま、この 17歳世代による凶悪な犯罪が急増している。
  • 名古屋での五千万円恐喝事件
  • 愛知県での主婦殺害事件
  • 西鉄高速バス乗っ取り事件
  • JR根岸線でのハンマー殴打殺人未遂事件
  • 26歳女性監禁、耳たぶ切り落とし暴行事件
G17犯罪の特徴は2種類ある。集団型と個人型である。集団型はいわゆるイジメから発展した暴行・恐喝を基礎とする陰湿な犯罪であり、表面化し難いという特性を持つ。これは村社会における村八分にその歴史をかいま見ることが出来る。個人型はここ最近になって目立ち始めた犯罪であり、どちらかというと欧米型の犯罪である。

17歳世代における集団型と個人型の犯罪は、見かけは全く異なるが一つだけ共通する特徴がある。それは自分の行動の責任を取らない、あるいは自分の行為の責任を軽くするということを犯行前から念頭に置いていることだ。

集団型の場合、「自分だけがやったんじゃない」といって責任を分散し、罪を軽くしようとする。「みんながやっているから自分もやった」というのは、このパターンの常套句だ。このパターンの場合、集団の属する組織そのもの−つまり学校−が、これを闇に葬り去るため、彼らは安心して犯罪行為を続けることが可能だ。「プロレスごっこ」は隠語で「公然の集団暴行」であるが、今の学校は「プロレスごっこ」をすることを認めている。遊びによる怪我は誰の責任でもない。

個人型の場合、「未成年者による犯行」であることを犯行前から自覚し、本来なら与えられるべき処罰を受けない。「天からの啓示を受けた」「(暴力的な)ゲームや映画のマネをした」というのが、このパターンの常套句だ。このパターンの場合、ノートやネット上の掲示板(BBS)への書き込み、暴力的なゲームやビデオの大量所持というオプションを使って、犯行前に自分の異常性をアピールして置くことも忘れない。これにより、自己顕示欲を満足させ、かつ、精神を病んでいるという印象で裁判を有利に進めることが可能だ。捕まった後は非常に潔く、取り調べにも協力的になる。これも裁判官への心証を良くするためだ。

本来、「未成年者の犯行」に与えられるべき恩赦は、「未成熟者による過ち」「浅はかな考えによる間違い」を正すために与えられるべきものだ。しかし、彼らはこれを、自分の犯した罪から逃れるための特権にしている。ハナっから恩赦を期待している。


なぜ、この戦争もない平和ボケな国、日本で、ここまで残酷な事件が、しかも少年少女の手により、犯されるのであろうか? ...いや、違う。 実はこの「平和ボケ」こそが、諸悪の根元であり、少年少女がおかしくなってしまった原因なのだ。


「平和ボケ」は、社会全体の「幸せの価値基準」のベクトルの向きを異常にした。高学歴社会のための受験戦争、父親不在の母性中心の家族関係、ブランド信仰にみる物質至上主義など。昔は「毎日、ちゃんと食べられること」が幸せだった。家族が揃って団らんすることが幸せだった。しかし、今の日本には儒教精神に基づいた目上の者を敬い、責任を全うするという精神構造は受け入れられない。親を友達的感覚でしか見ることの出来ない、超平等的・対等化社会では、責任感は芽生えるはずがない。このサザエさん的な幸せの価値観は、日本からは永遠に失われてしまった。

これでは責任感の欠如した子供が生まれるのも当然だ。ところが、ウチの子に限ってという何の根拠もない拠り所にすがって、ウチの子が陰で行っている非道徳的な行動に親は気付かない、気付こうともしない。自分の子供を信じるのは親の勝手だ。しかし、自分の子供が裏切った場合、その犠牲者は親だけでは済まされない。

更に、いざ問題が発生すると、親は「学校の教育が悪い」と責任を社会に擦り付ける。ところが、学校は学校で「親の躾がなってない」と責任を家族に擦り付ける。どちらも責任を取ろうとはしない。そうなのだ。彼ら17歳世代の責任感の欠如の原因は、親や社会を模倣していることが、その根本理由なのだ。彼らは我々の鏡なのだ。

結局、我々は責任を回避する能力を彼らに植え付けただけであり、彼らの無責任感の原因は、我々の責任感の欠如に起因しているだけだ。我々は親の世代から、経済的に発達した社会という財産は引き継いだが、親の世代が持っていた個々が責任感を持って行動していた社会という貴重な −しかし面倒な− 財産は受け継がなかったのだ。今こそ我々は「責任感」を取り戻す必要があるのだ。

そこで、私は次のことを提案する。我々の平和ボケを払拭し、社会に責任感を回復させ、かつ我々が根底に抱えている狂気を満足させる、最適解を。


日本に内戦を起こすのだ!


理由は何でも良い。関西 vs 関東とか、電話番号の末尾が偶数の人 vs 奇数の人とか。とにかく、日本国憲法では「他国に対して戦争を吹っ掛けてはならない」ので、自国で戦争−つまり内戦をするしかないのだ。 で、とりあえず、早期に徴兵制度を復活させる。これがポイントだ。つまり、徴兵は17歳世代をメインターゲットとするわけだ。


内戦によるメリットは次の通り。実に多岐に渡る。

  • 軍隊という規律による責任感の回復
  • 戦争状態による「平和ボケ」の払拭(生存欲求への立ち返り
  • 市街地爆撃による高齢者増加の食い止め(高齢化対策
  • 「産めよ増やせよ」による生産者人口の増加(少子化対策
  • 軍需による内需拡大(景気対策
  • 軍需による輸入拡大(貿易不均衡の是正
  • 現代人の狂気的な妄想の実現化(ストレス発散、運動不足解消
  • 天皇再崇拝による政党政治制度の見直し(永田町への不信感打開
  • 都心荒廃による地方への回帰、一極集中から地方への分散化、遷都の実施(町おこし、村おこし

戦闘における 17歳世代の活躍とその話題性により、彼らの自己顕示欲を満足させてやることも可能だ。17歳世代が戦死すれば、相対的に17歳世代は減少するから、彼らによる犯罪もまた減少する。彼らの人間が死ぬところを見たかったという欲求も満足するし、敵兵に対してカナヅチで頭を殴るのも耳たぶを切り落とすのも自由だ。



今こそ、我々は立ち上がり、声を大にして叫ぶ必要があるのだ。


戦争をさせろ!


と。



[参考]
トピックス:少年犯罪 / Yahoo! Japan
http://news.yahoo.co.jp/ Full_Coverage/ Juvenile_Crime/

mindwaremusic from the motion picuture magnolia

 do you love me? ↑
このアーティクルへの直リンクMay 11st, 2000 - 6:03 ↓


"I LOVE YOU"ウイルスが猛威を振るっているという。

I LOVE YOUウイルスとはメールのタイトルが "I LOVE YOU"となっているウイルスで、メールに添付された VBスクリプト(プログラムの一種)が実行されることにより、宿主のコンピュータ上にある特定のファイルを破壊し、メーラー(Outlook)の住所録全員に同じ内容のメールを送りつけるウイルスである。過去に猛威を振るった Melissaウイルスの変種である。

この種のメール配布型ウイルスが恐ろしいのは、宿主のコンピュータを破壊するばかりか、メールを配送信するメールサーバにメールを溢れかえらせ、それらを異常な高負荷にさらし、システムをダウンさせることにより、現代で最も重要度の高いインフラを簡単に停止させられる点にある。一拠点を高負荷により停止させる DoS攻撃(Denial of Service)よりも、影響が広範囲である分、問題が深刻化しやすい。


この I LOVE YOUウイルスは、
  1. "I LOVE YOU"という人の心理を巧みについたタイトルである
  2. ウイルスが繁殖する環境条件が低い
  3. ウイルスの発祥地がコンピュータ犯罪に関する法律が未整備なフィリピンである(らしい)
という点により、Melissaよりも優れている。

Melissaに添付されていた Docファイルはいかがわしいタイトルであり、基本的には男性諸氏にしか開かれることはない。しかし、I LOVE YOUの場合、まず老若男女分け隔てなく開かれる。実際の所、このニュースが出回った後でも、「いや、ひょっとして、このメールは彼女(彼)から来た本当のラブレターかも知れない」と信じ、更にウイルスを増殖させている輩は後を絶たない(自分に置き換えて考えてみるが良い)。

また、Melissaの場合は添付されていたファイルを見るには、少なくとも Wordが必要だったが、I LOVE YOUの場合、プレインストールベースの Windowsであれば、基本的には感染・増殖する。

そして、このウイルスの最も特筆すべき点は、アメリカ国外が発信地となっているにも関わらず、このウイルスによって最もダメージを受けるのがアメリカであるという点にある。サイバーテロリズムという言葉が世に出回って久しいが、多くの人間を巻き込む「インフラ破壊」という形態でのテロリズムの可能性が、これでまた一つ実証されたことになる。


さて、今回の騒動で一つだけ分かったことがある。それは、


私が多くの人々から愛されていると言うことだ。


今のところ、この「貴方を愛している」というメールについて否定してきた人は一人もいない。つまり、それは私が愛されている証拠である。素晴らしい。
人類愛という言葉が存在するが、それは概して目に見えにくい。しかし、今回のこの騒動により人類愛というものを確かに確認することが出来た。何と喜ばしいことか。


「それはウイルスだから、ホントは違うのよ」って、ちゃんと確認してるかって?

そんなの聞くだけ野暮ってもんよ!


[参考]
conspiracy theory / April 1st ,1999 / what's talking about? / むらたけんonline
w199904.htm#19990401B
Melissaは政府の陰謀であるという考察

大規模感染警報・VAC-1「VBS_LOVELETTER」 / トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/ virusinfo/ loveletter.htm

ニュース系はあまりにも多い(^^;ので、主な ZDのニュースだけ
各国で急速に被害拡大――「I Love You」ウイルスに要注意 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0005/ 05/ loveletter.html
Melissaの教訓活かされず? 「I Love You」ウイルス,各国で猛威 / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0005/ 05/ loveletter2.html
連休明けでI Love Youの被害が増加,過去最大規模との見方も / ZDNN
http://www.zdnet.co.jp/ news/ 0005/ 08/ loveletter.html


閑話休題

マイクロソフトの webページ、Security Advisorにて、以下の失笑を禁じ得ない警告文を発見した。


Microsoft Security Advisor
http://www.microsoft.com/ japan/ security/

VBS/Loveletter ウイルスに関する情報 [00/5/8]
以下のことを徹底していただくことで、このウイルスに感染することを防ぐことができます:
・知らない誰かから送られてきたファイルは実行しない


今回の騒動は、自分が知っている人物から「愛している」というメールが届いたからこそ、ここまで蔓延したのだ。決して「知らない誰かから送られてきたファイル」ではない。Windowsの仕組みそのものが「ウイルスに感染することを防」げない仕組みになっているからこそ全世界を巻き込んで、ここまで騒ぎが大きくなったのだ。彼らのこの勘違いや傲慢さは、一体どうすれば正すことが出来るのだろうか?

mindwareNatalie Imbruglia / Left of the Middle

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このアーティクルへの直リンクMay 7th, 2000 - 4:03 ↓


知っている人は知っている隠れアバウトを更新しました(^_^;。知らない人は探してみて下さい。別に大したことが書いてある訳ではありませんので、期待は不許可です。

mindwareNatalie Imbruglia / Left of the Middle

 monopolism ↑
このアーティクルへの直リンクMay 6th, 2000 - 7:32 ↓


マイクロソフトを2分割し、競争を促せ!


...という司法省の案に、疑問を抱く識者の声は多い。分割の仕方に対する声、分割そのものに対する声、色々とあるようだ。特に多く聞かれるのは、

  • マイクロソフトをOS関連とオフィス関連で2分割したところで巨大な独占的な2社が誕生するだけだ
  • 分割するのであればOS(あるいはオフィス)を複数の会社に分割しなければ競争は生まれない
という意見である。特に資本主義の競争の観点から、後者の声は大きい。


果たして、本当にそうであろうか?
ここでは、その意見に対して異議を唱えたい。


実は、私はこの意見−特に後者の意見には著しく反対である。マイクロソフトを分割してはならない。そして、競争を促してもならない。この措置はユーザ、およびコンピュータで商売をしている多くの会社にダメージを与えるだけである。


この結論は、実はLinuxの失敗から導き出すことが可能だ。


そこそこの Linux使いであればご存じの通り、Linuxには数多くのディストリビューションが存在し、互いにしのぎを削っている。RedHat Linux、Linux Mandrake、Caldera OpenLinux、Corel Linux OS、TurboLinux、Debian/GNU Linux、Kondara MNU/Linux、LASER5 Linux、Vine Linux、SuSE Linux、Slackware等々など。Linuxはこれだけ分割しており、競争している。

しかし、これがユーザやデベロッパーに取って、本当に「便利」であり、「価値」があり、そして「得」なのだろうか? 今、通常の作業で Linuxを使っている連中は本当にそう思っているのだろうか? だとすれば、Linux使いはマゾヒストの巣窟のようにしか思えない。

"Linux"という単語には2つの意味がある。広義では「ディストリビューション」としての "Linux"、狭義では「カーネル」としての "Linux"、である。「カーネル」とはOSの心臓部であり、バージョンの違いこそはあれ、基本的にはどの「ディストリビューション」も同一の「カーネル」を使っている(だからこそ、全て Linuxと呼ばれるわけだ)。

ほとんどのディストリビューションは多くのフリーウェア(GNUソフト)、オープンソースソフト、シェアウェア、製品(バンドルソフト)からなっているが、よくよく見ると、基本的に構成されているソフトはどれも同じである。


ところが、である。


中身がほとんど一緒にも関わらず、少しだけ違うことにより、各ディストリビューション毎に、インストールの方法(インストーラそのもの)や設定方法、稼動方法などが微妙に異なる。これにより、ユーザの負担は著しく増大している。

多くの Linux擁護者はこの点を理解していないのであろうか、またはあえて無視しているのであろうか、この「ユーザの負担」を至極当然のごとく振る舞っている(メーリングリストや webページを歩き回ればよく分かる)。Linuxにはボランティアによる多くのありがたいドキュメントが存在するが、その多くはユーザが抱えている一部の問題しか解決しない。残りの問題を解決するにはユーザが試行錯誤しなければならない。ほとんどのドキュメントは参考にこそなれ、解答にはならない。Linuxには標準が存在しない故に、一律に問題を解決する術もまた、存在しないのだ。

これは明らかに退行現象である。目的を解決する手段であるはずのコンピュータが、コンピュータそのものが目的となる時代に逆戻りしているのだ。コンピュータなど所詮道具に過ぎない。Windowsや Officeはそれを証明したが、道具としてのコンピュータに納得できない「コンピュータ屋」が己の復権のために、Linuxを担ぎ出している。これは非常に危険な兆候である。

極論しよう。今、Linuxが目指すべき目標は、「完全なる標準化」による「全てのコンピュータの寡占」なのだ。ディストリビューションによる「競争」では決してない。

Linuxは、確かにサーバとしては優れているし、一般的なユーザが使わないという前提であれば、ディストリビューションがいくつあろうが関係ない(それを使うのはコンピュータの専門家だからだ)。しかし、デスクトップを制覇するには上記が達成されない限り、絶対に不可能である。一般的な、普通のユーザは決して面倒なことはしたくないのだ。だからこそ、不出来でも Windowsにお金を払うのだ。


そこで最初の議論に戻ろう。


分割などの措置により競争が始まると何が起きるか? 答えは簡単だ。歴史が繰り返されるに過ぎない。数年後、数十年後に新たなる「独占企業」が生まれ、他が淘汰されるに過ぎない。しかも、そうなるまでの間、ユーザやデベロッパーは複数の Windowsの存在に混乱し、市場は荒れ、逆に閉塞するだけである。経済的損失を考えるだけで恐ろしい。 この業界が今のような成功を納めているのは、良きにせよ悪しきにせよ、Windowsという標準があったからである。我々が求めるべきは次なる「標準」であり、「競争」ではないのだ。これにより導き出される結論は以下の通り。

  • マイクロソフトは今まで通り独占企業として存続を認める。ただし、全ての製品の価格を公共料金的な扱いとし、その決定には司法省や政府による認可を必要とさせる。
  • リーナス・トーバルズは Debian GNU/Linuxを「標準」と定め、他のディストリビューションを「非標準」または「オプション」「おまけ的存在」と公言する。これにより、Linuxが一本化・標準化される(「強大な1」対「 弱小な多」では、どちらが生き残るかは火を見るより明らかである)。
最終的には1つの「標準」が存在すれば良いのだ。そして、それが消費者の利益と合致するのであれば、残るのがマイクロソフトだろうが Linuxだろうが、結果は同じなのだ。


我々はOSを製品として扱う時代に、そろそろ別れを告げるときが来たのだ。


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